横浜市滝頭の横浜市電保存館は市電車両のコレクションが豊富でした

関東

いきなりですが、神奈川県の横浜市にはかって路面電車が走っていたというのをご存知でしょうか?

おそらく、神奈川県民以外の人はもちろん、若い横浜市民の人でさえも知らない人が多いのではないでしょうか?

昭和40年代後半まで、横浜市には横浜市営交通が運営していた路面電車が、市内中心部を走っていました。

その歴史を今に伝える役目を果たす博物館が、横浜市の磯子区滝頭にあります。

それが、今回紹介する横浜市電保存館です。

 

ここには当時走っていた市電がそのままの状態で保存されていて、横浜の交通網の歴史や、市電で実際に使われていた道具を展示していて、鉄道好きな人にとって天国のような場所と言っていいでしょう。

  • 鉄道好き
  • ちょっと変わったとこに行きたい
  • 横浜の歴史を知りたい

上記に当てはまるのであれば、特におすすめです。

 

この記事では、横浜市電保存館の見所を

・鉄道ファン歴35年
・路面電車大好き

な私、松井ひろたかが紹介します。

それでは、早速まいりましょう!

 

横浜市電の簡単な歴史

横浜市電は、横浜市交通局によって1921年に開業。

横浜の中心部から東は生麦、西は杉田や弘明寺まで結び、最盛期には18もの系統がありました。

市電の車体には、現在の横浜市営バスと同じ、クリーム色に青いラインがついています。

ひろたか
ひろたか

横浜市民にとってはすっかり馴染みの色ですね。

関東大震災や、第二次世界大戦による空襲で電車や変電所が崩壊したり、財政の問題に苦しみながら、横浜市民の足として活躍しました。

しかし、時代の流れは市電の運命を変えることになります。

モータリゼーションの発達により、人々の間で自家用車が普及するようになり、街には車があふれ、道路の真ん中を走る路面電車は渋滞の温床になっていました。

これにより乗客は減少。運賃収入が減ってしまった事で、人件費や修繕費などのコストがかかっていき、次第に市電の経営は厳しい状態になっていったのです。

 

そして市電は、車に追い出されるように路線が少しずつ廃止されていきました。

 

そして昭和47年(1972年)、市民に惜しまれつつ完全に廃止してしまいました。

それと入れ替わるように地下鉄(現在のブルーライン)が開業して、現在に至ります。

車より二酸化炭素を出さなくて、環境に優しい路面電車が無くなってしまうのは、今考えると不思議でしょうがありませんが、時代の流れを考えると仕方のない事だったのかもしれませんね。

横浜市電保存館のアクセス

  • JR桜木町駅(113系統、156系統)
  • 磯子駅(9系統、113系統、78系統)
  • 横浜駅(市営バス102系統)

から横浜市営バスに乗って、「滝頭」バス停で下車して、徒歩5分ほどで市電保存館に着きます。

所要時間は横浜駅からだと30分、桜木町駅だと20分、磯子駅からだと10分くらいです。

横浜駅からは京浜急行(110系統)のバスでも滝頭に行けます。

 

滝頭のバス停では、市バスと京浜急行2つのバスが止まります。京浜急行バスは横浜市営の1日乗車券は使えません。要確認です!

市営地下鉄吉野町駅と阪東橋駅でも、113系統と156系統のバスに乗車が可能です

 

滝頭のバス停からは徒歩で3分。

市営バスの滝頭営業所の裏側の方へ向かっていってください。

滝頭バス停は、県道18号線沿いの滝頭営業所前にあります。

本数は多いので、来たバスに乗れば市街地へ戻れますよ。

 

また、市電保存館前というバス停もあります。こちらは保存館の目の前に到着するので便利です。

 

このバス停へは、JR磯子駅、根岸駅、京急上大岡駅からアクセスできます。

根岸駅から7分、上大岡駅から行けば20分ほどで着きます。

 

そしてこれが市電保存館の正面入り口です。

保存館の上を見てみると、なんと住民が住んでる市営住宅になっています。

なぜここに博物館があるんだろう?

という疑問が自然に湧いてきますね?

じつはこの場所、以前は市電の滝頭車両工場があった場所だからです。

現在の建物は2代目で、初代は廃止翌年の1973年にオープンしました。

それから10年後、保存館は現在の市営住宅の1階に移設され、現在に至ります。

敷地に市営住宅が建設された結果とはいえ、ちょっと不思議な感じがしました。

 

横浜市電保存館入場料と営業時間

大人 300円  子供 100円
ICカードで市営バスを利用した場合 大人 200円  子供 50円

 

観光で行く場合は、横浜市営バス地下鉄1日乗車券を持って入場するのがおすすめ。

その場合の入場料は

大人 200円 子供 50円 です。

ICカードと同じくお得に入場することができます。

開館時間は9時30分〜17時まで(最終受付は16時30分)

毎週月曜日(祝日の場合は翌日火曜日)と年末年始(12月29日〜1月3日)が休館です。

ただし、学校の長期休み期間中の月曜日は営業します。

 

横浜市電保存館 館内の紹介

保存館の入場口には、横浜市の歴史と鉄道関連の年表があります。

鉄道グッズも売られていて、HPからも購入可能です。

市電に関するグッズだけでなく、他社の鉄道グッズも販売していました。

 

入口のフロアには、昔の横浜市の貴重な写真もたくさんありました。

一通り歴史を勉強したら、車両展示コーナーに行きましょう。

市電保存館 電車展示スペース

この市電保存館には、当時使用されていた電車7台が展示されています。

いずれも当時の面影を残したまま保存されていて、ノスタルジックな雰囲気を出しています。

 

保存状態は抜群でした。

こうしてみると、今でも現役で走れるのでは?と思うほど完璧な状態ですね。

 

保存を続ける関係者の情熱が感じられます。

「滝頭」と書かれた停留所も、当時のままで味がありますね。

 

車両の周りには、当時の車両工場で使っていた整備用の道具類も展示されてます。

鉄道に関する古い資料もあり、自由に閲覧することが可能です。

 

市電保存館 市電の車内の様子

一部の車両は車内が開放されていて、中に入って見学することができます。

木でできた床やシート、つり革、広告、照明はほぼ現役当時のままと言っていいくらい綺麗に保存されていました。

 

車内の椅子には自由に座ったりもできるし、、運転席に自由に入る事もできます。

ベルを鳴らすこともできて、鳴らすと館内に音が響きます。

路面電車には、欠かすことのできない設備は、子供達が1番喜ぶ物です。

 

車内に入ってきた子供たちが、こぞってベルを鳴らしていました。

 

このシートなかなか座り心地がいいです。

 

座ってリラックスしていると、時間がゆったりと流れる感じがして、昭和時代にタイムスリップしたような気になれました。

 

確かに最近の綺麗な機能性あふれる電車もいいですが、そういった車両には無い独特の温もりがこの車内に溢れています。

やっぱり木製でできているからでしょうか?

 

 

外見もほぼ当時のままを残しています。

ヘッドマークにはヴィオラクリーム」のマークが。

「ヴィオラ」という表記がレトロな雰囲気を醸し出していいですね。

 

ヘッドマークの広告はこの他にビオフェルミンや週刊文春が使われてました。

なんで週刊文春の広告がヘッドマークに採用されたのでしょうか?

詳しくはわかりませんが、週刊文春が歴史のある週刊誌だということは理解できました。

週間文春は1959年創刊です。

あっとすいません、これは市電保存館の記事でした(笑)

次見ていきましょう!

市電保存館 横浜市電の路線図

 

市電の中にあった、1960年頃の横浜市電の路線図です。

今では想像つきませんが、これだけの路線が横浜の街を走っていました。

 

中には狭い道を通っていた路線もあって、よくあそこを通っていたなーと感心してしまいました。

路線図の上に飾ってある切符は、1960年に横浜港開港200周年を記念して行われた、横浜港祭りの開催を祝って制作された当時の往復切符です。

これ、今でもそのまま使えるんじゃないか?と思うくらい綺麗なデザインでしたね。

後、路線図の下に書いてある広告も気になります。

このお店、今でもあったら凄いですよね。

市電保存館 展示コーナー

 

 

横浜市電の歴史が、当時の貴重な資料と共に展示されているコーナーです。

 

同時に横浜市はその時どのように発展していったのかを、公共交通機関の発展と合わせてわかりやすく紹介されています。

横浜港の歴史や横浜駅周辺の発展の歴史、根岸工業地帯の埋め立ての歴史など、横浜の歴史博物館の役割も果たしていて、あまり知られていない横浜の歴史を学ぶことができます。

 

他にも市電が走る昔懐かしい横浜の街の写真も展示されていますよ。

 

 

当時生まれてなかった人でも、思わず「なつかしい!」と声が出てしまうくらい素晴らしい写真が展示されてます。

 

写真を見ながら、昔と今の違いを比べてみてはいかがでしょうか。

ひろたか
ひろたか

入場料が300円とは思えないくらい展示物は充実しています。
600円くらい払ってもいいくらいだと個人的に感じました。

 

市電保存館 Oゲージ(鉄道模型)展示 多目的コーナー

 

かって東急東横線の妙蓮寺駅の近くで、模型鉄道館を開いていた故吉村栄氏が自ら制作した鉄道模型が展示されています。

吉村氏の「子供たちに夢を」という願いから、横浜市に寄贈されたものです。

国鉄の古い車両やSL、さらには関西の私鉄電車の模型も展示されています。

あまりの精巧さに、思わず時間を忘れて見入ってしまいました。

 

個人の手で作られたとは思えないほど、細部まで細かく作られていました。

この模型を見れば、吉村氏の鉄道模型に対する愛情をひしひしと感じることができます。

実際の所、これらの魅力は写真だけでは上手く伝わらないので、是非実際に行って自分自身の眼で見て見ることを僕はおすすめしたいです。

世代によっては、懐かしさがこみ上げてくるコレクション。

感動すること間違い無しです。

 

他にもこの場所には、子供が楽しめるイベントコーナーがあります。

 

市電運転シュミレーターや、1回100円で動かせるNゲージの鉄道模型コーナーもあって、家族連れにおすすめの場所です。

 

運転シュミレーターは、CGによって市電が走っていた頃の横浜が再現されて、市電の運転手気分が味わえます。

 

ちなみに、運転シュミレーターは無料です。

Nゲージのコーナーでは、横浜の街をバックに走る新幹線やJRの電車模型が走る姿を見れます。

運転ショーも行うこともあるので、こちらも必見です。

 

まとめ

僕が行った日は週末だったので、子供連れのお客さんが多かったです。

 

一人で行った僕は、結構な疎外感を感じました(笑)

 

でも市電保存館は一人で行っても十分に楽しめる場所なので、安心して行って大丈夫です。

 

バスの本数は多く、アクセスは便利なので、横浜観光のついでに足を運んでみてください。

これだけ色々な展示を見れて入場料はたったの300円なので、コスパ最強の博物館です。

 

必ず、

行って良かった!!

と思える場所であることは保証します!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

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