【台湾鉄道に乗ろう】乗り方と電車の種類について詳しく解説します

台湾

台湾旅行で電車に乗りたいんだけど、言葉の問題とかが心配だな。

今回の記事は、このような悩みを持つ方にお届けします。

台湾を移動するのに便利な台湾鉄道(台鉄)は、利用するには全く難しくありません!

券売機では日本語案内があり、窓口でも英語が使用できるので現地の言葉が分からなくても簡単に利用できます。

今回の記事では、台鉄の

  • 切符の購入方法
  • 電車の乗り方
  • 電車の種類

に関して詳しく紹介していきますので、台湾旅行の時の参考にしてみてください!

 

台湾鉄道の歴史

現在の台湾鉄道管理局の歴史の始まりは、日本統治が終了した第二次世界大戦後の1948年です。

台湾総統府の管轄による、いわば国営の企業として、以降70数年に渡って台湾の交通の要として発展しました。

その間、色々な特急電車が出てきては廃止したり、いくつかの路線が廃止されるなど、とにかく様々な右葉曲折があってから、1978年には西側の主要路線である縦貫線が電化され、現在まで主力の特急電車として活躍する「自強号」が登場したことで、台鉄は徐々に現在の姿を確立していきます。

80年代前半には、台湾東部の路線網が整備されてスピードアップが図られて、90年には通勤電車が導入。

さらに2000年代に入ると振り子型の特急電車が導入されるなど、ゆっくりではありますが新型車両も導入されています。

しかし近年は、深刻な財政難や鉄道職員の低賃金や設備の老朽化など、様々な問題を抱えていますので、今後どのようになっていくのは不透明です。

台鉄 路線図

台鉄公式サイトから引用

こちらが、台湾の鉄道の路線図です。

西側を走る観光客に人気のある「台北〜台中〜台南〜高雄」を結ぶ路線を縦貫線と言い、東側の花蓮方面に行く路線を宜蘭線と言います。

縦貫線は、海側を走る「海線」山の中を走る「山線」の2つがあり、もし台中へ行く場合は山線を走る電車を選びましょう。

なお反対に「海線」は台中を経由しません。

なので乗車する際には、必ず「海線」「山線」を必ず確認するようにしましょう。

ひろたか
ひろたか

分からない場合は、窓口で「台中駅」と言えば、最適な電車の切符を発券してくれます!

また、

  • 上から下の方面に行く電車を「南行=Southbound」
  • 下から上の方に行くのを「北行=Northbound」

と英語で表現しますので、これを覚えておけば方向を間違えることはありません。

 

この他にも、高鉄の駅にアクセスできる支線(沙崙線)や、山の中を走る非電化のローカル線(平渓線、集集線)もあります。

台鉄 電車の種類

台湾を走る主な列車の種類は、以下の通りです。

普快車 (非冷房)普通車
区間車 (冷房あり)普通車
区間快 快速列車
莒光 急行列車
自強 特急列車
普悠瑪(プユマ) 特急列車(台湾全土で運行)
太魯閣(タロコ) 特急列車(彰化〜台東方面)

なお、普悠瑪(プユマ)と太魯閣(タロコ)に関しては、特急列車である自強号の愛称のことです。

時刻表を見れば、大体このように明記されていますので、電車を選ぶ時や区別する時の参考にしてください。

台鉄 電車の乗り方

続いて、電車の乗り方について解説していきましょう。

台鉄は、切符を買って改札を通って電車に乗る、という日本と全く同じ方法で電車に乗ることができて、初めて利用する方でも簡単に乗車できます。

ここからは、

  • 切符の購入方法
  • 案内板の解説

をしながら乗り方を紹介します。

切符の購入方法

切符の購入は、駅にあるこちらの券売機で購入します。

何と全部で11か国分の語学に対応しているかなり優秀な券売機で、もちろん日本語も流れるので言葉の心配は要りません。

「日本語」をクリックすると、このようにとてもわかりやすい日本語表記に変わります。

この機械で、予約したチケットを受け取ったり払い戻し、ICカードのチャージも可能です。

単純に切符をすぐに購入したい場合は、左上の「チケット購入」を押します。

そうすると、「普通電車」、「急行電車」、「サイクル電車」と3つのボタンが出てきました。

台鉄は、自転車と一緒に電車に乗れるありがたいシステムがあります。
ここでは、「普通電車」を選択します。
次に、行き先の方向がどちらかを選びましょう。
上にある「時計周り」とは、台湾を時計回りに周回する方向で、「反時計回り」とは左回りに周回するという意味です。

例:台湾から台中に行く場合➡左回りなので反時計回りを押す

  高雄から台南に行く場合➡︎右回りなので時計回りを押す

もし支線に乗り換える場合は、「支」のボタンを押して駅を検索しましょう。

これを押さないと、「あれ?目的の駅が出てこない!!」と1人でパニックになる恐れがあります。

ひろたか
ひろたか

どうしてもわからないなら、右上にある「地図」というボタンを押せば路線図が出てきますので、そこから目的の駅を選びましょう。

目的地のボタンを押したら、購入枚数を入力します。(最大9枚まで購入可能)

購入枚数を選び、切符に間違いが無いかどうか確認したら支払い方法を選びましょう。

支払い方法を選んだら、現金を入れたりカードを差し込んで手続きをすれば、切符が出てきます。

こちらが、台鉄の切符です。

切符を購入したら、改札口へ向かいましょう。

電車案内板

改札口の上には、このように発着する電車の案内板があります。

こちらは台南駅の案内板で、「北上」と書いてあるのは、台中、桃園、台北方面行きです。
ちなみに「南下」とあるのは、高雄方面行きとなります。

左から、

  1. 列車番号
  2. 行き先
  3. 経由地
  4. 電車の車種
  5. 到着時間
  6. 到着ホーム
  7. 運行状況

という風に表記されていますので、利用の際の参考にしてください。

右側の「準點(てん)」というのは定刻通りに到着という意味で、「晩4分」というのは、4分遅れという意味です。

台鉄は基本的に遅れても、事故や天候が問題とならない限り極端な遅れはありません。

 

改札は自動改札で、切符を通すのは日本と同様です。

電車に乗る

改札を通過して、後は自分の乗る電車が入線するホームへ移動して電車を待ちましょう。

電車に乗って目的地に着いたら、改札に切符を通して終了です。

ただ、台湾は日本と違い自動改札が切符を回収してくれません。
そのため、切符を取らないと外に出られないので、注意が必要です。

なぜなのかはわかりませんが、記念に取っておくか捨てるかのどちらかをはっきりさせましょう!

ひろたか
ひろたか

これは台湾新幹線に関しても同様です。

台鉄 普通電車

 

続いて、台鉄の普通電車について解説していきます。

中国製の車両を使用し、特急券不要で全ての駅に停車する電車で、快速に値する「区間快」も乗車券のみで乗車可能です。


自由席で、通勤や通学など地元の人にとって大事な足として機能しています。

 

主に使用している車両は、こちらの先端が青で銀色の車体をしてる電車です。
EMU500型という韓国製の電車で、台鉄の通勤型の主力車両として、台湾国民に広く愛されています(たぶん)。

他にも、このような車両も走っています。
EMU800型という車両で、こちらは台湾で製造されました。

その他の電車を紹介しましょう。
こちらは、日本で製造されたEMU700系電車になります。

先端が尖っていて、それがドラえもんのスネ夫に似ているということから「スネ夫号」とも言われているそうです。

そしてこちらが、2021年に導入された韓国製の最新電車、EMU900系です。
台湾全土で使用されている電車で、1号車と10号車には自転車を貼り付けるスペースがあります。

台湾では、自転車を持ち込んで電車に乗ることができるメリットがあります。
これらが、台鉄で使用されている主な車両です。

続いては、車内の中を解説していきましょう。

通勤型電車の車内

こちらは、EMU800系の車内です。
クロスシートとロングシートが一体となった座席でした。

背もたれもあって、座り心地は快適です。

なお、赤い色の座席は優先席なので、できる限り座らないようにしましょう。

こちらが、EMU500系の車内です。

クロスシートとロングシートが一体となっていて、どこと無く日本のJR東海道線や山陽本線、東北本線の雰囲気と似ていました。

長い距離を走る電車でもあるので、車内にはトイレもついていました。
多少汚いのは、まあノーコメントで(笑)。

ちなみに男性用小便器もありました。
洋式便器と男性用便器が同じ個室の中にあるのが、台鉄のトイレの特徴です。

さらにこちらは、もう少し古いタイプの車両です。

座席の幅は狭く、座り心地はあまり良いとは言えません。

それでも、この古い車両にはこのような車椅子の人専用のスペースが設けられていました。

何とベルトがあって、車椅子や身体を固定して安全を保てるようになっています。
日本には無い仕組みで、ちょっと驚きました。

にもかかわらず、電車とホームの段差はかなり高く、高齢者やハンディを抱えるものに関してはちょっと大変なのです。

ひろたか
ひろたか

当然駅員さんに言えば、乗降者のサポートはしてくれるのですが。

駅によっては、そこそこ高い段差となっていますので、乗り降りの際には足元に十分気をつけましょう。

台鉄 特急自強号

 

続いて紹介するのは、台湾を代表する特急電車「自強号」です。

自強号は日本で言う「特急電車」となりますので、普通電車よりも若干料金は高くなります。
普通電車と自強号は、価格で言えば50元(約200円)しか違わないので、快適に移動したいなら自強号に乗車した方がお得です。

果たして自強号とはどんな電車なのか?
早速解説していきましょう。

切符と運賃について

こちらが、自強号の切符です。
全席指定となっていて、この場合は4号車の33番の席に座るということになっています。

写真は高雄〜台南間の切符ですが、40分乗車して106元(約420円)と破格の安さでした。

参考までに、上記の台湾〜樹林駅間の約14kmの移動でも、

普通電車:15元(約60円)
自強号:23元(約98円)
と、わずか8元の違いでした。
台鉄は、こちらが「大丈夫?」と心配してしまうくらい運賃が安いです。
切符は、先程紹介した自動券売機でも買うことができます。
自強号の切符を購入する時は、真ん中の「急行列車」のボタンを押して購入しましょう。
行き先など必要事項を入力すると、近い時間帯の電車が表示されます。
電車の時刻や金額などを確認したら、右側のチケットの絵を押しましょう。
その後は、普通電車での購入方法と同じとなります。
全て日本語表記で対応できるので、馴れれば何の問題もありません。
もちろん、切符は駅にあるこのような窓口でも購入できます。
予め電車の座席を予約したい方は、ここで購入するのがおすすめです。
窓口の上に発車する電車が表記されていますので、それを元に窓口で切符を購入しましょう。
スタッフは日本語は通じませんが、英語は問題無く話せます。
もし英語に不安であれば、行き先の駅名を入力したスマホのメモなどを見せましょう。(例:台北、台中等)
そうすれば、向こうも観光客ということを理解してくれるので、問題無くチケットが買えます。
というわけで、早速電車に乗ってみましょう!

旧型自強号

まず最初に紹介するのは、E1000型電車の自強号です。
見た目には新しく見えますが、1996年に誕生した比較的歴史のある電車で、その見た目は何だか日本の国鉄時代の車両を彷彿とさせます。
こちらが自強号E1000系の車内です。
2✖︎2の座席体系で、ちょっと古くて狭い感じもしますが、それもご愛敬と言ったところでしょうか。
こちらが、E1000系の座席です。
正直、あまり広いわけではありません。
ちなみに、カバーにあるくまモンもどきのくまは、台鉄のイメージキャラクターです。
ただ椅子に座ってみると、前との座席との間隔はかなり広かったです。
フットレストがついていて、かなりのゆとりがあります。
座席前の小物入れは多少汚い感じもしますが、そこまで気にするほどではありません。
窓のところには、カップホルダーもついてました。
ただし、少し古臭い感じですが。
自強号には、車内販売も行われています。
ただし、売られている商品は飲み物以外、つまみ系など乾き物が中心でした。
子供向けのお菓子はあまり売っていません。

自強号 EMU3000系

続いて紹介するのは、自強号の新型車両であるEMU3000系です。
2021年に新たに登場した新型車両で、白を基調としたその姿は、日本の九州で走っている特急「リレーかもめ」を彷彿とさせます。
当然車内も綺麗で快適でしたので、以下に紹介していきましょう。
まず車内はこちらです。
全席2✖︎2の形式で、席は全席指定席となっています。
やはり最新の車両ということで、古い電車とは比べ物にならないくらい快適です。
前の座席との間隔もまあまあ広く、足元は余裕を持って伸ばせました。
ちょっとわかりにくい場所にありますが、座席下に充電用のコンセントとUSBの差し込み穴がありました。
最新車両ということで、デッキも綺麗でした。
写真ではわかりにくいですが、床は光沢が光っています。
さらにトイレも、驚くほど綺麗でした。
ウォシュレットはありませんが、これほど綺麗ならそれ以上の贅沢は必要ありません。
男性用トイレもありました。
驚くことに、日本の新幹線の男性用トイレの個室よりも広いです。
しかも、洗面所付きでした!
自強号は週末は混雑しますが、平日の昼間はそこまで混んでいないので余裕を持って座れます。
確実に座れて、のんびりと旅をしたいのであれば迷わず自強号に乗るのがおすすめです。

まとめ

今回は、台鉄こと台湾鉄道の普通電車、自強号(特急電車)の車両や切符の買い方といった、乗車するための基本情報を紹介してきました。
台湾の鉄道は、切符の券売機では日本語が使用でき、乗車するのもそこまで難しくありません。
日本のJRや私鉄とほぼ同じ感覚で利用できますので、初めて台湾に行く方でもすぐに慣れることができます。
台湾を旅行する際は、今回の記事を参考にして鉄道旅行を楽しんでみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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