【懐かしい空気を感じる】三重の三岐鉄道は沿線が魅力的な鉄道でした

東海

ちょっと変わったローカル鉄道に乗って旅をしてみたい!

こういった旅の計画を考えているあなたにおすすめなローカル線が、今回紹介する三重県北勢地区を走る三岐鉄道という鉄道路線です。

  • 三重県四日市からいなべ市を結ぶ北勢線
  • 三重県桑名市からいなべ市を結ぶ三岐線

の2路線を持つちょっと規模の大きい鉄道会社です。

のどかな田舎町を走り、沿線には温泉や列車の展示など、見所満載の三岐鉄道。
今回の記事では、そんな三岐鉄道の2つの路線と沿線の魅力について詳しく紹介していきます。

この記事を読めば、三岐鉄道がどういう鉄道なのかが一目でわかりますので、ぜひ三重への旅行の際に参考してみてください!

三岐鉄道とはどんな鉄道なのか?

 

さて、三岐鉄道とは一体どのような鉄道なのでしょうか?

三岐鉄道は、

  • 桑名市
  • いなべ市
  • 四日市市
  • 東員町

を中心とした三重県の北勢地区内で、鉄道や路線バスを運行している会社です。

三岐鉄道が運行する路線バスは、主に四日市市を中心に運行しています。

この他にも旅行会社やガソリンスタンド、不動産業などと言った多岐に渡る事業を展開しています。

ちなみに三岐鉄道の三岐とは、三重県と岐阜県の2つの県の頭文字を合わせた名前で、昔三重県と岐阜の関ヶ原を繋ぐ鉄道事業を始めたことからその歴史はスタートしました。

三岐鉄道沿線はセメント事業の盛んな場所で、会社設立の出資には日本最大のセメント会社として有名な太平洋セメントというセメント会社や、地元の有力者も名を連ねています。

この様なことから、現在でもセメントを輸送する貨物輸送も行ってます。

 

セメント事業はいなべ市の主幹産業の一つで、電車の車窓からは、上の写真のような大規模なセメント工場を見ることができます。

現在、三岐鉄道の路線は

  • 三岐線
  • 北勢線

の2路線。

どんな路線なのか、早速紹介していきましょう。

ひろたか
ひろたか

ちなみに、どちらの路線も交通系ICカードは使用できません。
全て自販機または窓口で切符を購入するスタイルなので、そのつもりで。

 

三岐鉄道 北勢線

 

最初に紹介する路線は、西桑名から阿下喜までの20.4kmを1時間で結ぶ路線です。
戦後の一時期は、近鉄の路線として運行されていた時期もありましたが、2000年に近鉄が北勢線から撤退。

一時は廃止も検討されましたが、2002年に近鉄が三岐鉄道に対して鉄道の譲渡を依頼。
これによって2003年に三岐鉄道の路線となり、現在まで至っています。

ちなみにこちらの北勢線、実はちょっと変わった特徴を持っているのです。

 

このレールを見てもらうとわかりますが、JRや大手私鉄と比較してもレールの幅がとても狭いのが特徴となっています。

北勢線は、狭いレールを使用した「ナローゲージ」というレールを使用した日本で3路線しかない鉄道の一つです。

レールの国際標準軌が1.435mmですが、北勢線は762mmという驚愕の狭さをしてます。

 

こちらは、近鉄と三岐鉄道のレール幅を比較したもので、手前の広いのが近鉄真ん中が三岐線、そして奥の狭い幅のレールが北勢線です。

こうして比較してみると、北勢線のレール幅がどれだけ狭いのかがよくわかりますね。

 

このナローゲージの鉄道、かつては日本のあちこちで見かけました。
が、現在は北勢線以外に

  • 四日市あすなろう鉄道(三重県)
  • 黒部トロッコ鉄道(富山県)

の計3路線だけという貴重な存在です。

さてどんな電車がこの狭いレールを走っているのでしょうか?
というわけで、北勢線の車両を紹介していきましょう。

北勢線 270系車両

 

最初に紹介するのは、こちらの270系車両です。

鮮やかな黄色の車体が美しい車両ですね。
北勢線の主力車両として運行されています。

 

そしてこちらが車内の様子。
正直かなり車内は狭く、JRや大手私鉄に乗り慣れた人はあまりの狭さに戸惑うことは確実でしょう。

 

基本は4両編成で、一部では片側ドアの140系と130系が使用されていました。

 

 

ラッピング電車も運行されていて、東員町を本拠地とするJFLのサッカーチームであるヴィアティン三重とコラボしています。

ひろたか
ひろたか

チームのホームグラウンドが、東員駅の最寄りにあることから、このラッピング電車が誕生しました。

 

ところでこの黄色い車両、どこかで見たような気がしたのですが…。

 

 

この電車何となくですが、ドイツのベルリンを走る地下鉄の車両と似ているような気がしました。

 

 

ベルリンの地下鉄と違ってパンタグラフは大きいですが、雰囲気はかなり似ていますね。

そしてこの電車、走行中はとにかく横揺れが激しいです。
特にいなべ市の登り下りのきついルートを走る際は、カーブの際に激しく揺れることが多く、まるでアトラクションに乗っている気分になりました。

三岐鉄道 北勢線の主要駅紹介

 

ここからは、三岐鉄道北勢線の主要駅を紹介していきましょう。

北勢線の駅は全部で13駅もあるので全ての駅を紹介はできませんが、ここでは特に重要な3駅を厳選して紹介します。

西桑名駅

 

まず紹介するのは西桑名駅。

なんだか昭和で時が止まっているような駅ですが、列記とした三岐鉄道北勢線の起点駅で、JRと近鉄の桑名駅に隣接しています。

 

こちらが、JRと近鉄の桑名駅です。

近年このようにリニューアルされたことで、西桑名駅のレトロぶりが際立つようになってしまいました(涙)。

桑名駅は、JRは快速みえや特急南紀も停車。
近鉄の方は特急ひのとり以外の全ての特急が停車するなど、名古屋や大阪からのアクセスは抜群です。

 

桑名駅は、三重県を代表する観光地である長島温泉の最寄り駅で、バスターミナルからはナガシマスパーランドやなばなの里行きのバスが出ています。

 

この他にも、岐阜県の大垣までを結ぶ養老鉄道の起点駅にもなっていて、桑名駅は地味ながら交通の拠点として重要な存在として君臨しているのです。

 

さて、西桑名駅に話を戻しましょう。
こちらが、券売機と改札口です。

自動改札機は設置されていますが、その他は本当に昔ながらのローカル線といった雰囲気をしていました。

窓口の上には、「発車ご案内」の案内があって、次に発車する電車の行先には駅名のところにランプが転倒する仕組みになっています。

そのレトロ感も、鉄道好きにとってはたまらない設備です。

単線1本の小さな駅で、桑名駅東口を出て右側に歩けば西桑名駅が見えてきます。

東員駅

 

北勢線の中間駅に当たるのが、こちらの東員駅です。

主要駅の一つでもあり、全13駅のほとんどが無人駅の中で写真のような大きな駅舎を持つ有人駅となっています。

駅前はバスターミナルになっていて、イオンモール東員にアクセスできるバスも運行していました。

近くには大きなコスモス畑があり、6月から11月にかけて美しい花を咲かせます。

阿下喜駅

 

終点が近づき三重県いなべ市に電車が入ると、電車は険しい坂を登っていきます。

 

 

このような森林地帯を通ることもあり、走行中かなりの振動でした。

 

 

車窓には、のどかな田園風景が広がっています。
冬には雪が積もるなど、三重県内でもかなり寒い場所として有名です。

 

こうして到着するのが、終点の阿下喜(あげき)駅です。

木造のお洒落感じの建物でした。

 

駅構内には、転車台と古い車両が展示されていました。
ここには「軽便鉄道博物館」があり、かつて北勢線で走っていた車両を見学できます。

この博物館は、毎月第1、第3日曜日の10時から16時限定の営業になっていて、北勢線の資料や模型、写真などが展示されています。

 

駅前には日帰り天然温泉の施設「あじさいの里」がありました。

お土産店も併設されていて、いなべ市で取れた新鮮な野菜も販売しています。

気軽に入浴できるので、時間のある方はのんびりくつろいでいくのもいいかもしれませんね。(木曜日定休日)
温泉施設について詳しくはこちら。

 

阿下喜駅の近くを流れる員弁(いなべ)川です。

水が凄く透き通っていて、水にとても恵まれた街であることがわかりますね。
川の向こうに見える山の景色も素晴らしいです。

周辺の道路の横や畑の周りの用水路には、綺麗な水が勢いよく流れていました。
そういえば富士山麓を走っていた静岡の岳南電車の沿線もこんな感じでしたね。

三岐鉄道 三岐線

 

さて次に紹介するのは、四日市市の富田駅からいなべ市の西藤原駅の全長26.5kmを結ぶ三岐鉄道三岐線です。

この路線の沿線に巨大な太平洋セメントの工場があることから、セメントを輸送する貨物列車も定期的に運行されている路線です。

ひろたか
ひろたか

三岐鉄道内で輸送されたセメントや関連製品は、その後JRに継送されていきます。

ワンマン運転で、日中は30分に1本の運行。

ひたすら山岳に囲まれた田園地帯を走ります。

そして北勢線との最大の違いは、自動改札が使われていないということです。

今の時代に珍しい硬券の切符や、10枚綴りの回数券を販売するなど、古き時代の鉄道文化を大事にしている鉄道でもあります。

交通系ICカードも当然使用できず、全駅で切符を購入しなければならないシステムなので、ほとんどの駅が有人駅という今時のローカル鉄道としては大変珍しいスタイルです。

そんな三岐線は、どんな車両を使用しているのでしょうか?

三岐線 車両紹介

 

三岐線のメイン車両はこちらの701系車両です。

「どこかで見たことがあるぞ?」と勘付いた方も多いかと思いますが、かつては関東の西武鉄道で走っていた車両が使用されています。

西武時代の色のままですが、なんだか千葉の流鉄流山線のようにも見える気がしました。

 

この他にも、色を塗り替えた形の電車も運行されていました。

 

こちらは、101系車両。
これも昔西武鉄道を走っていた車両で、当時は401系と呼ばれていました。

滋賀県の近江鉄道や群馬県の上信電鉄でも、同じ車両が使用されています。

 

 

車内はこのような感じです。

いかにも昭和の通勤電車という雰囲気で、なんだか懐かしい気分になれます。

三岐鉄道 三岐線の主要駅紹介

 

続いて、三岐鉄道三岐線の主要駅を紹介していきましょう。

全15駅、全長26.5kmの三岐線の中でも、特に途中下車すべき駅を5駅ここでは紹介します。

訪れる際の参考にしてみてください。

近鉄富田駅

 

最初に紹介する駅は、近鉄富田駅です。

実は三岐線のホームは、近鉄の富田駅のホームと同じ場所にあります。

近鉄名古屋線のホームが1、2番線、三岐線のホームが3番線となっていて、近鉄電車と乗り場は同じです。

 

富田駅のホームです。

手前の1番線には四日市、伊勢志摩方面行き、2番ホームが名古屋方面行き、そして三岐線は隣の3番ホームから発車します。

先述したように、三岐鉄道ではICカードや自動改札は使用できません。
なので、切符を購入する際は三岐鉄道の自販機から切符を購入し、有人改札を通るようにしましょう。

ちなみに、三岐鉄道から近鉄に乗り換える場合は一旦改札を出て、また自動改札を通って入場するというちょっと面倒くさい方法なのでご注意を。

ひろたか
ひろたか

近鉄富田駅には、急行と準急は停車しますが、特急電車は停車しません。

 

丹生川駅

 

次に紹介する駅は、丹生川(にぶがわ)駅です。

この駅の敷地内には、毎月第1日曜日の10時〜16時限定でオープンする貨物鉄道博物館があります。

 

入場無料で、地元のボランティアの方に支えられている貨物に特化した博物館です。

館内では貨物列車の模型や、鉄道グッズの販売なども開催されて、毎回鉄道好きで賑わいを見せます。

訪れた日は月曜日だったので開催されてませんでしたが、外に展示されている立派な貨車を見ることは可能です。

伊勢治田駅

 

次に紹介する駅は、伊勢治田(はった)駅です。

田舎の何でもない駅ではありますが、貨物列車の車両交換のための留置用線路を構えていて、三岐線では大きい規模の駅となっています。

 

改札口のところにはキャットフードが置かれていて、近くに住む野良猫が美味しそうに食べていました。

 

ホームはこんな感じです。

いかにもローカル線といった雰囲気ですね。

 

駅名表記も味があっていいですね。

ちなみにこの伊勢治田駅、先程紹介した北勢線の終着駅の阿下喜駅から、歩いて30分程の場所にあります。

三岐線に乗ったついでに北勢線も乗りたいなと思ったら、この駅から阿下喜駅にアクセスしてみましょう。

ただしかなり距離があるのと、高低差の激しい道が続きかなりハードな道のりなので、そのつもりで。

東藤原駅

 

次に紹介するのは、東藤原駅です。

レンガ調のお洒落な駅舎でした。

 

この駅はセメント工場が近くにあるということで、ホームの横にはセメントを輸送するための貨物車がたくさん停車しています。

 

東藤原駅を過ぎてしばらく走ると、太平洋セメントの工場が姿を現します。

かなり大きな建物で、まるで要塞のようでした。

西藤原駅

 

最後に紹介するのは、三岐線終点の西藤原駅です。

駅舎は機関車の形をしていて、郵便局が併設されていました。
藤原岳という山の登山口の最寄り駅でもあり、駅周辺はのどかで静かな田舎の雰囲気です。

 

駅前には、西藤原駅前公園という公園があって、三岐鉄道で昔貨物用として使用していた蒸気機関車や電気機関車が保存されていました。

 

公園内には小さなレールが敷かれていて、月1回程「桑工ゆめ鉄道」という鉄道がこの小さいレールを走ります。

このSLは、桑名市の桑名工業高校の生徒によってボランティアで運行されていて、今では公園の名物イベントとして定着しているそうです。

 

機関車には、間近まで近寄って写真撮影ができます。

荒い山肌が見える山をバックに、写真撮影にはもってこいの駅です。

 

西藤原駅のホームには、切符を購入しなくても入ることができます。
この蒸気機関車は90年前にアメリカで作られたもので、信濃鉄道や国鉄と渡り歩き1956年に三岐鉄道にやってきました。

28年に渡って活躍した後1984年に引退。

その後いなべ市の公園で保存された後、修復され現在ここに保存されています。

 

こちらは電気機関車です。

 

 

これらの機関車は、長年セメントの運搬用の貨物を牽引して、三岐鉄道の発展に貢献してきました。

 

 

公園の全景はこのようになっています。

電車が来ないと、本当に静かな環境なので、のんびりとくつろくにはおすすめの公園です。

三岐鉄道 お得な切符の紹介

 

ここからは、三岐鉄道で利用できるお得な乗車券を紹介します。

沿線に観光施設がたくさんある路線ではありませんが、三岐鉄道の2路線をじっくり満喫したい方にはおすすめの乗車券です。

①三岐鉄道1日乗車券

三岐鉄道の三岐線、北勢線の2路線に1日乗り放題できる乗車券です。

三岐線の西野尻駅以外の駅と、北勢線の西桑名、星川、東員、楚原、阿下喜駅で購入可能で、料金は大人1200円、子供600円です。

  • 西桑名〜阿下喜間が510円
  • 近鉄冨田〜西藤原間が560円

となっているので、1つの路線を往復してしまえばほとんど元が取れます。

阿下喜温泉往復割引切符

先程北勢線の終点である阿下喜駅の所で紹介しましたが、阿下喜駅の近くには「阿下喜温泉 あじさいの里」という温泉施設があります。

天然の掛け流し温泉を満喫できるこちらの施設、三岐鉄道では入浴券と北勢線西桑名駅〜阿下喜駅の往復切符が一緒になった切符です。

北勢線各駅からの往復乗車券+入浴券で、西桑名駅から利用する場合は1,300円となります。

正直、この乗車券はかなりかなりお得です。

なぜならこの乗車券を使用しないで行くと、電車の往復運賃が1,020円、入浴料金が平日550円、休日650円ということから、トータルで

  • 平日1,570円
  • 休日1,680円

かかります。

なのでこの切符を購入すれば230円〜380円お得になりますので、温泉を利用するなら必ず購入すべき切符です。

③サイクルパス

三岐鉄道では、ショッピングや自転車と一緒にちょっと遠出をしたいなという乗客の需要に合わせて、サイクルパスという制度があります。

 

これは、特定の駅間で電車の中で自由に自転車を持ち込んで利用できるというシステムです。

 

三岐線限定のサービスで、土日祝が大矢地〜西藤原間、学校の春休み、夏休み、冬休みは9時から16時限定で使用できます。

自転車を利用してちょっと遠出できるので、地元住民にとっては嬉しいサービスですね。

平日は、西藤原〜三里間のみ利用可能です。

まとめ

今回は、三重県北部の北勢地区を走る三岐鉄道を紹介していきました。

  • 西桑名〜阿下喜駅を結ぶ北勢線
  • 近鉄富田〜西藤原を走る三岐線

の2路線が運行されていて、ローカル感満載の鉄道です。

特に北勢線は、ナローゲージという日本でも3路線しかない狭いレールを使用した路線で、その珍しさと車両の可愛さに魅了されることは間違いありません。

三重県を訪れた時には、ぜひとも訪れてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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