【流鉄流山線】流山市を走るローカル線に乗ってのどかな景色を堪能

鉄道

千葉県の北側に位置する松戸市と流山市。

東京都内からJRで20分でアクセスできるこの2つの市には流鉄流山線という、およそ首都圏にあるのが信じられないくらいのんびり素朴なローカル電車が運行しています。

 

松戸市の馬橋駅から流山市の流山駅まで運行している流鉄流山線は、畑や川など自然豊かな場所をのんびりと走る鉄道で、ローカル鉄道を気軽に味わいたい人にはおすすめの鉄道です。

今回は、そんな流鉄流山線の

  • 歴史
  • 車両
  • 駅と沿線情報

を紹介していきます。
短い路線ですが、見所は意外と多いので日帰り旅行には最適です。

それではまいりましょう!

 

 

流鉄流山線とはどんな電車なのか?

 

 

流鉄流山線は、馬橋駅から流山駅の全長5.7km、全6駅の路線で起点から終点までの所要時間はわずか11分しかないとても短い路線です。

はっきり言って、

それでやっていけるの?

と余計な心配をしてしまいますが、会社設立は1913年と、すでに100年近い歴史を持っています。

都心から電車で20分で乗りに来れるローカル電車ということで、

都心に1番近いローカル電車

という異名を持つ鉄道会社です。

2005年に秋葉原〜つくば間につくばエクスプレスが流山市を通ることになり、利用客がそちらの方に流れるようになり苦しい状況になっていますが、2021年現在大きく変わることなく営業を続けています。

通勤、通学などで沿線住民の利用者は多く、これからもその存在は変わることはないでしょう。

流鉄流山線 車両の紹介

 

流鉄流山線の車両は、全て西武鉄道から移籍した中古車両を使用。
車両ごとに色が違っていて、何色の車両に乗れるのかを考えるのも楽しみです。

写真の車両は赤い塗装で、「あかぎ」という愛称がついています。

白い帯がかっこいいですね。

こちらの車両は、西武時代と変わらない黄色で、色にちなんで「なの花」という相性です。

 

 

こちらの車両はピンク色。
「全国交通安全運動号」というヘッドマークが掲げてありました。

 

 

こちらは車両基地に停車していた緑色の「若葉」です。

このような車両が、2両または3両編成で運転しています。

この電車の難点は、古い車両のせいか動く時に左右に激しく揺れることです。
特に列車のつなぎ目部分の揺れは激しく、立っての乗車はそこそこ危険なので、乗車の際は気をつけましょう。

流鉄流山線 1日乗車券

 

 

 

流鉄流山線では、1日乗車券を発売しています。

価格は500円です。

馬橋〜流山間の運賃が200円なので、1度どこからの駅で途中下車して終点の流山駅まで行き、そのまま馬橋へ直接帰れば元が取れます。

馬橋〜流山間をただ往復するだけでは元が取れません。

上の写真の料金表を見てみればわかりますが、流山線はとても運賃の安い乗り物だということがわかりますね。

 

流鉄流山線 駅の紹介

 

 

さてここからは、流鉄流山線の全駅を1つ1つ紹介しています。
全線単線ですが、電車は20分おきに運転されているので、あまり長いこと電車を待つことはありません。

他に乗る前の注意点としては、首都圏にありながら未だに交通系ICカードが一切使用する事ができません。

なので、乗車の際は必ず自動販売機で切符を購入しましょう!

 

そうした事も含め、流鉄の駅もどこか昭和時代を彷彿とさせる懐かしい雰囲気を残す駅ばかりで、鉄道好きとしてはたまらない見所が豊富にあります。

流鉄に乗って、のんびりとした鉄道の旅を楽しみましょう!

 

流鉄流山線の駅紹介①  馬橋駅

 

 

 

最初に紹介するのは流鉄流山線の起点駅であり、JR常磐線各駅停車との乗り換え駅でもある馬橋駅から紹介していきましょう。

東京都内からアクセスする場合、馬橋駅は松戸駅から我孫子行きの電車に乗りかえて2つ目の駅です。

 

JRの改札口を出てそのまま左に進んで行けば、写真のような下り階段がありますので、そこを下っていけば改札口に行けます。

 

 

こちらが馬橋駅のホームです。

白い木造造りの屋根が、ローカル線といった感じを演出していますね。

 

 

JRのホームから流鉄線のホームを眺めるとこんな感じです。

大きな駅のホームの横にポツンと存在するホーム、これぞローカル線の醍醐味といったところでしょうか。

 

流鉄流山線の駅紹介②  幸谷駅

 

 

JR新松戸駅から徒歩2分のところにあるのが、こちらの幸谷駅です。

単線1本のホームしかない駅ですが、新松戸駅から乗り換える乗客も多く、朝夕を中心にかなりの利用者がいます。

写真左にもあるように、流鉄が所有(?)している「流鉄カーサ新松戸」という団地の下にホームがあり、駅の中は時代が止まったかのような雰囲気を出してました。

 

 

幸谷駅の改札口です。
令和の時代ですが、箱型の友人改札口が未だに健在していました。

時刻表や料金表の文字も昭和の雰囲気が変わらずに残っています。

改札の上にある、「きっぷはめいめいに」という文字がなんだか懐かしくて新鮮な感じですね。

 

ところでローカル鉄道といえば、主要駅を除くと無人駅というのが最近の主流ですが、流鉄流山線は全ての駅が有人駅です。

駅に常駐する駅員は電車が来ない時は雑務をこなし、電車が来るとホームに出てきて安全確認をして、改札も担当するというのを毎電車到着時に必ず行ってます。

ICカードが使えない故のことなんでしょうか?
ちょっと珍しい光景ですね。

 

 

ホームはこちらです。
もう何10年も変わらずに健在している古いホームでした。

幸谷駅の近くには流通経済大学松戸キャンパスや日本語学校もあり、学生で賑わう街です

 

流鉄流山線の駅紹介③ 小金城趾駅

 

 

次の駅は小金城趾(こがねじょうし)駅です。

この駅は、途中駅で唯一の島式ホームとなっていて、向こう側からやって来る電車とのすれ違い交換を行います。

この駅でのすれ違いの基本は、流山行きの電車が先に到着して馬橋行きの電車を待つという流れです。

「小金城趾」という駅ということで、

お城はどこにあるの?

と疑問を持った方もいるかと思いますが、駅から歩いて13分のところに、大谷口歴史公園というかつての小金城を整備した公園があります。

 

戦国時代に高城胤吉(たねよし)氏の手によって建てられた小金城は、一時期東葛飾一帯を支配してましたが、1590年に豊臣秀吉らの襲撃に遭い3年後の1593年に閉城しました。

公園内には、今でも当時の堀などの遺構が残されています。

 

流鉄流山線の駅紹介④  鰭ヶ崎駅

 

 

次の駅は、こちらの鰭ヶ崎(ひれがさき)駅です。

ここから徒歩で10分ほど歩けば、JR武蔵野線とつくばエクスプレスの南流山駅に行けます。

そして僕は20年ほど前、大学生としてこの駅の近くにあった東洋学園大学へ通うために毎日のように鰭ヶ崎駅を利用していました。

現在大学は東京ドームの近くに移転しましたが、20年前との比較も合わせて、鰭ヶ崎駅の周辺の様子を紹介していきます。
お散歩にぴったりの場所なので、参考にしてみてください。

 

 

まず駅前です。
ここは以前は何もない空き地でしたが、2021年になって公園とコンビニがオープンしていました。

やはりつくばエクスプレスの開業や、近年の流山市の人口増加などの影響はあるんでしょうね。

 

 

しばらく駅周辺を歩いていくと、何やら赤レンガの立派な建物が見えてきました。

こちらが、東洋学園大学旧流山キャンパスです。

現在は、大学のスポーツ部のグラウンドや体育館があって、練習施設として使用されています。

以前は、ドラマのロケ地としても使用されていて、

  • HERO
  • ルーキーズ
  • 相棒

など、数々のドラマ、映画、CMの撮影地として使用されてきました。

ひろたか
ひろたか

おそらく、一度は皆さんこの建物をテレビで見たことあるはずです!

他にも、ワクチン接種センターなど、地域住民の為の施設として使用されています。

 

 

 

 

キャンパスを後にして、再び歩くとせんべい屋さんを発見しました。

ここは「流山せんべい」という夫婦で経営しているせんべい屋さんで、看板の通り一つ一つ手焼きで作られた歯応えがあってよく味がしみたせんべいを、1枚から注文して食べることができます。

場所は鰭ヶ崎駅から大学キャンパスに向かって真っ直ぐ歩き徒歩4分ほど行った右側です。

 

 

かなり沢山の種類がありましたが、僕はシンプルに醤油味を購入(1枚80円)。
食べ歩きに最適です。

少し入りにくい空気でしたが、店のご夫婦も凄く気さくで良い人でした。
せっかくなので、ご夫婦に東洋学園大学がどうなったのかを尋ねてみることに。

それによると、2016年に全ての機能が文京区の東京ドーム近くに移転してから、大学としての機能は停止しているとのこと。

理由の一つに、流山市が小さい規模の町なので、学生がバイト先を探すのに苦労していたとのこと。
都内だったらバイト先を探しやすいということで、学生は都内への全面移転を熱望していたみたいです。

流山市からすると寂しいことですが、ある意味仕方のないことかもしれませんね。

 

ひろたか
ひろたか

実際僕も学生の頃、住んでたアパートからの交通の便などを考えて、アルバイト先を探すのに苦労していました。

ちなみに流山キャンパスは近い将来、小中学校になって生まれ変わるとのことです。

 

本当に美しいキャンパスで居心地が良かったので、今まで良い環境になることを期待したいですね。

 

流鉄流山線の駅紹介⑤ 平和台駅

 

 

続いての駅は、平和台です。

鰭ヶ崎駅に続き単線のホームですが、利用者はかなり多い駅でした。

 

 

平和台駅の前には、

  • イトーヨーカドー
  • ケーズデンキ
  • ビバホーム

といった老舗の大型商業施設が点在していて、買い物のために利用する人も多い駅です。

また駅の近くには県立流山南高校の校舎もあって、通学と下校時間には学生でホームと電車が埋め尽くされます。

観光地としては、平和台駅から徒歩5分ほどのところに、醤油でおなじみキッコーマンの流山工場や、流山市特産の白みりんについて紹介している「流山まちなかミュージアム」、俳人の小林一茶と白みりんを開発した秋元双樹にまつわる展示のある「一茶双樹記念館」があるなど、見所も豊富です。

流鉄流山線の駅紹介⑥  流山駅

 

 

最後に紹介するのは、終点の流山駅です。

起点の馬橋駅からわずか12分、本当にあっという間に終着駅に到着してしまいました。
駅舎は赤い屋根の木造型で、これぞローカル線の駅という雰囲気を出しています。

1998年には、「東京近郊にあるローカル色あふれる駅」という理由で、「関東の駅百選」にも選定されました。

 

 

ホームからは、流鉄の車両基地が見えて、色鮮やかな流鉄の車両を見学することができます。

 

 

ホームは島式の2面式で、日中は左側の1番線を使用し、朝のラッシュ時だけ右の2番線も使用します。

 

 

ここまで6駅を紹介してきましたが、こちらの駅前の地図にもあるように流山駅〜平和台駅周辺には観光向けの見所が多く点在していました。

流山駅から徒歩5分圏内のところには、「流山本町江戸回廊」と呼ばれる昔ながらの武家屋敷が多く残されていて、中でも呉服新川店舗や清水屋本店、近藤勇陣屋跡は国の有形文化財にも指定されています。

特に近藤勇陣屋跡は必見です。
ここは、新撰組の一員だった近藤勇が最後に陣営を置いた場所とされていて、この直後近藤勇は捕らえられて死刑になりました。

2018年に有形文化財に指定され、今でも新撰組のファンが多く訪れています。

江戸川の河川敷も近いので、散歩するにもおすすめです。

 


まとめ

今回の記事では、千葉県松戸市から流山市を走る小さなローカル線、流鉄流山線について紹介してきました。

全長わずか5.7kmしかないとても短い路線ではありますが、東京から1番近い距離にある素朴なローカル線ということで、のどかな雰囲気に浸りたいなら、迷わず流鉄流山線に乗りに行くことをおすすめします。

運賃も安く、観光地もそこそこ多いので1日乗車券を購入して、散歩がてら行くのがベストです。

東京からのアクセスも簡単なので、時間があったらぜひ乗りに行ってみてください。
ローカル感満載の電車に、驚くこと間違い無しです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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