【掛川城の見所】掛川城公園のおすすめスポットを紹介します

静岡ガイド

静岡県の中部と西部の境目に位置し、新幹線も停車する街、それが掛川です。

人口11万人のこの街の一番の観光名所は、掛川駅北口から徒歩7分のところにある掛川城です。

 

市街地の中心地にそびえ立つこのお城は、1994年に日本で最初に復元された木造天守閣です。

その掛川城の周辺は、掛川城公園として形成され、様々な施設が建てられて観光客を楽しませています。

掛川城って、お城以外に何があるの?

今回の記事では、このような疑問に答えていきます。

掛川城周辺には天守閣様々な見所があり、1日かけて十分楽しむことができるので心配は入りません。

今回の記事では、掛川城周辺の以下のスポットについて紹介していきます。

静岡県に旅行したいと考える方は、是非参考にしてみてください。



 

 

 

 

 

掛川城公園スポット① 掛川城天守閣

 

まずはなんと言ってもこちらです。

1501年頃に、今のお城がある所から東へ500mのところに、駿河の守護大名の今川氏が重臣の朝比奈泰熙に築かせたのが掛川城です。

今の位置にお城が移ったのは、1513年頃と言われています。

 

その後、1590年に豊臣秀吉配下の山内一豊が城主となり、彼の命令で城やその周辺の整備が行われました。

大河ドラマにもなった司馬遼太郎の小説「功名が辻」でもお馴染みです。

 

ちょうどこの頃、天守閣が完成しました。

天守閣の外観は遠目に見ても美しく、東海の名城と言われ絶賛されました。

 

しかし安政の大地震によって、城は崩壊。
そして1869年に掛川城は閉城されてしまいました。

 

それからしばらくして、

あの掛川城をなんとしても復元させたい!


という声が市民から上がるようになり、掛川城再建の為に多額の寄付が市民から寄せられました。

当時はまだクラウドファンディングという言葉が無かったので、掛川城は日本におけるクラウドファンディングの走りの一つと言っていいかもしれません。

 

こうして1994年、掛川城は現代の技術を使用し、江戸時代とほぼ同じ状態で復元されたのです。

続いて、天守閣内を見ていきましょう。

 

 

天守閣間まで行くには、急な階段を登っていきます。
そしてその道中には、掛川城の歴史を紹介する様々な展示物があります。

上の写真は、掛川城の屋根の所に飾られているシャチホコです。

 

城内の上へ登る為の階段は、大変急です。ゆっくり慌てず登りましょう。

 

 

 

簡単ではありますが、天守閣から見える景色を紹介しましょう。
こちらが、掛川駅の方角を見た景色です。

新幹線が通過する姿がはっきりと見えます。
山側には、資生堂の工場の姿も確認できました。

 

こちらは、袋井方面を見た景色です。

手前の建物は、高校野球の強豪校として有名な掛川西高校の校舎です。

 

天守閣からは学校のグラウンドがはっきり見えるので、野球部の試合や練習をそのまま観戦できてしまいます。

訪れたこの日、たまたま練習試合をやっていました。

 

掛川市は、大きなビルも少なくて自然に囲まれた、静かな街です。
新幹線も停車して、静岡空港も車で近い距離にあるので、交通も便利で住みやすい街でもあります。

2022年6月1日から、掛川城天守閣は漆喰壁、廻緑、高欄の修復工事のため、2023年1月31まで入場できません。

 

続いて、掛川城周辺にある見所を一つずつ紹介していきましょう。

掛川城公園スポット② 掛川城二の丸御殿

 

続いて紹介するのは、掛川城二の丸御殿です。

この建物は、掛川城が復元される前から現存する建物で、日本でも京都の二条城を含め4箇所しかない大変貴重な建物なのです。

 

この御殿は、江戸時代では藩主の

  • 式典
  • 公邸
  • 役所

の3つの機能を持っていました。

 

1854年の安政の大地震で城と共に二の丸御殿も崩壊してしまいましたが、1861年に再建され、その後は

  • 学問所
  • 役場
  • 市役所
  • 農協
  • 消防署

にも使われてきました。

1980年には、国の重要文化財に指定されました。

 

この御殿は、7棟にも及ぶ書院造という建物です。

畳敷きの部屋がつながっていて、それぞれ身分に応じた部屋が割り当てられていました。

 

部屋は全部で20あります。

この部屋は御書院上の間といい、城主との対面所の役割を果たしていました。

写真左にある着物は、結婚式で女性が着る打掛です。

 

それぞれの部屋には、武器や日用品、書物などの貴重な品が展示されています。

 

通常、こういった文化財の部屋の中は立ち入り禁止になっていますが、掛川城御殿は自由に入ることができます。

 

部屋の中には、このような立派な甲冑が展示されていました。
この甲冑、実は俳優で歌手の杉良太郎さんが寄贈してくださったものです。

なんでも杉良太郎さんは、以前異なる知り合いの方からもらった2つの甲冑が、偶然どちらも掛川の城主が使っていた甲冑だったことが判明しました。

このことを知った杉さんは、この2つの甲冑を掛川に戻してあげるべきではないかと考え、2018年に二の丸御殿に甲冑を寄贈されました。

 

杉さんは、この2つの甲冑を大変気に入ってたとのことです。

偶然とはいえ、なかなか凄い話ですよね。

 

 

入場料

大人/   410円 団体/ 320円   小中学生/  150円 団体/ 120円 

 

こちらの料金で、天守閣と二の丸御殿を両方見学できます。
そう思うとかなり安い入場料なのではないでしょうか。

営業時間は午前9時から午後5時までです。(入館は4時30分まで)

尚、2022年6月1日〜2023年1月31日の掛川城修復工事の間も、二の丸御殿は変わらず営業しています。

掛川城公園スポット③ 竹之丸(旧松本家住宅)

こちらは、竹之丸という建物です。

1590年に、山内一豊によって掛川城から拡張されました。

城の中央部分に通ずる道にあり、家老の屋敷地として使用されていたことで、城を守る上でも重要な役割を果たしている建物です。

 

明治時代になると、掛川城御用達の葛布(くずぬの)問屋の松本家に買われて、今の建物に建て替えられました。

 

近代豪商住宅の様子を見ることができる大変貴重な建物で、掛川市の指定文化財になっています。

 

庭には紅葉が植えられていて、秋になるととても紅葉が綺麗で必見です。

入場料

大人/ 100円 団体大人/ 80円  小中学生/ 50円  団体小中学生/ 40円

 

掛川城公園スポット④ 掛川ステンドグラス美術館

先程紹介した竹之丸の建物のすぐ隣にあるおしゃれな建物が、掛川ステンドグラス美術館です。

外見からも分かるように、建物は教会をイメージした感じになっていました。

 

この美術館には、イギリス・ヴィクトリア時代のステンドグラスが展示されていて、主に19世紀の頃に制作されたものです。

 

このステンドグラスは、掛川市横須賀在住の開業医でもある鈴木政昭氏から寄贈されたもので、その数70点あまり。
作品は全て実際にイギリスで作られた本物です。

どれも大変クオリティーが高く、もう趣味の範囲を超えていますね。

 

館内はこのように、建物の窓にステンドグラスが展示されているスタイルです。

そしてこの美術館は日本では珍しく、自由に写真撮影が出来ます。

 

 

ここで写真を上手いこと撮影して、インスタ映えを狙ってみるのもおすすめです。

ステンドグラスは、日の当たり方で色々表情が変わっていきます。
なるべく晴れの日に行った方が太陽の光と重なるので、ステンドグラスが美しく見えますよ。

美術館では不定期ですが、ステンドグラスの制作を体験できるイベントも開催しています。

 

スタッフさんの対応もよく、時々館長さんらしき方も館内にいらっしゃって作品の解説もしてくださいます。

それほど大きな建物で無いのですぐに見終わってしまいますが、結構満足して帰ることができました。

 

入場料

大人/  500円 (団体/ 400円)  子供(中学生以下)/  無料

 

掛川城公園スポット⑤ 二の丸美術館

 

続いては、ステンドグラス美術館の隣にある二の丸美術館を紹介しましょう。

ここでは、近代日本画や江戸から明治、大正にかけてのたばこ、印籠、刀、書具が展示されていてます。

その中でも、タバコのコレクションは充実しています。

実業家の故木下満男氏によって寄贈されたタバコ道具は、通称木下コレクションと呼ばれ、精巧さに定評があり必見の展示物です。

入場料

大人/ 200円  中学生以下/    無料   団体/  160円

 

 

 

 

美術館の隣には、このような茶室と無料で入場できる日本庭園があります。

茶室では庭園と掛川城を見ながら、お茶とお茶菓子を有料で味わえるので、休憩がてら寄ってみるのもいいかもしれません。

 

 

掛川城公園スポット⑥ 大日本報徳社

 

天守閣の北東に位置するこの建物は、かの二宮金次郎ごと二宮尊徳が唱えた社会生活をするための行動の基本となる、報徳仕法という思想を普及させるために設立された「大日本報徳社」の建物です。

 

1822年頃に始まった「報徳仕法」は、飢饉などで田畑が荒廃した農村を救うための政策で、全国で農村の人口を増やしたり、財政を立て直すための「報徳運動」が盛んに行われるようになります。

この運動によって、農民の生活は安定を取り戻したのです。

特に掛川ではこの運動が盛んに行われ、その中でも二宮尊徳に教えを受けた岡田佐平治、良一郎親子は二宮尊徳の教えを多くの人に伝えるために、掛川に報徳社を設立したのです。

この建物は、1903年に完成した近代和風建築の建物で、日本で最も古い木造公会堂として重要文化財に指定されています。

 

さらに岡田佐平治の息子の良一郎は、資産金貸付所を地域振興の為に立ち上げ、これが今でいう信用金庫の先駆けとなったのです。

そうして立ち上がった信用金庫が、掛川信用金庫と島田信用金庫です。

2019年に、両者は合併して「島田掛川信用金庫」になりました。

これ、あまり地元の人にも知られていない事実みたいです。

大日本報徳社の敷地内には、

  • 掛川最古の洋風建築である淡山翁記念報徳図書館
  • 掛川西高校の前身と言われる岡田良一郎の自邸の冀北学舎
  • 仰徳記念館
  • 仰徳学寮

といった重要な文化財を、手頃な入場料金で見学することができます。

入場料

大人/ 200円  中学生以下無料  団体/ 150円(30名以上)

 

団体客を対象にした説明付き見学会も受け付けています。

 

二宮尊徳が広めた報徳仕法が誕生して200年以上経ちますが、そのやり方は現代のビジネスにも応用されていて、その教えは近代日本の発展にも大きく貢献しました。

そんな偉大な二宮尊徳について知りたい方は、ぜひ訪れてみてください!

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報徳とは、二宮尊徳(1787年~1856年)が、その生涯の生活と体験を通じて社会道徳の規範を考え、人間として社会生活を行うための行動の基本となるものをつくり、自ら実践し、それをそのまま雛形として後世に伝えられたものであります。 その特色とするところは、生活信条となる道徳、即ち生活やモラル等一般的な道徳活動と経済活動は、...

 

掛川城公園スポット⑦  大手門 

 

こちらの大手門は、江戸時代に掛川城があった頃、表玄関の役割を果たしていました。
楼門造りの立派な木造建築の大手門は、1995年に掛川城と共に復元されたものです。

屋根には雄大な鯱鉾があり、高さ12.7m、奥行き5.4mの大きさを誇ります。

 

門の後ろ側には大手門番所という日本でも大変珍しい現存された番所がありました。
この番所は、江戸時代末期に建てられた城内へ向かう者を監視するために建てられたものです。

 

大手門がある周辺の建物は、ほとんどが江戸時代を彷彿とさせる和風形式になっていて、江戸時代の雰囲気を演出してくれています。

 

掛川城公園施設のお得なセット入場券

 

ここまで紹介したように、色々な見所が点在している掛川城公園。

掛川城公園では見所をお得に楽しんでもらうために、セット入場券を販売しています。

 

掛川城と二の丸美術館セット/ 大人510円
掛川城とステンドクラス美術館セット/  大人810円
掛川城と二の丸美術館とステンドグラス美術館セット/  大人910円

掛川城と美術館を見学するなら、こちらを買った方が断然お得です。

 

特に3ヶ所分のセット券なら、普通に入場券を買うより約200円お得になります。

 

行きたい所が複数あるなら、必ず買って行きましょう。

 



 

 

まとめ

 

今回この記事では、掛川城公園にある

① 掛川城天守閣 
② 掛川城二の丸御殿
③ 竹之丸(旧松本家住宅)
④ 掛川ステンドグラス美術館
⑤ 二の丸美術館
⑥ 大日本報徳社

⑦ 掛川城大手門
という見所計7ヶ所を紹介していきました。
掛川城公園を回るだけで、丸々1日楽しむとができます。
掛川駅からも近く、気軽にアクセスもできるので一度訪れてみてください。
美しい掛川城を、堪能してみましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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