仙台と山形は、昔から違いに交流が盛んでお互いの街を行き来する交通手段も発展していることを皆さんご存知でしょうか?
仙台〜山形間の交通手段として最も主流なのが、
- JR仙山線(仙台〜山形間)
- 高速バス(山交バスターミナル〜宮城県庁前)
の2つです。
この2つの路線は、良きライバルとしてサービスの向上や、利便性の発展にこれまで全力を尽くしてきました。
今回の記事では、そんなJR仙山線と高速バスの乗り方やメリットデメリットなど、あらゆる面で比較しながら解説していきます。
どちらも便利な交通手段でしたので、ぜひ東北を訪れた際は参考にしてみてください。
目次
仙台〜山形の交通手段① JR仙山線
最初に紹介するのは、仙台〜山形間を運行するJR仙山線です。
1937年に全通した路線で、宮城県と山形県の間には日本で3番目に長いとされている仙山トンネル(全長5361m)があります。
また、日本で最初に交流電源を使用した路線として、日本の鉄道の発展に重要な位置を占めた路線です。
これにより、かつて仙山線は電気機関車を使用した多くの準急、急行列車が運行されていましたが、現在では優等列車は走っておらず、仙台〜山形間を走る普通電車と快速電車のみの運行となっています。
仙山線のメリット
そんな仙山線には、以下のようなメリットがあります。
- 往復運賃が安い
- 渋滞に巻き込まれない
- 座席がゆったりしている
- 立石寺へアクセスできる
順番に解説していきましょう。
往復運賃が安い
仙山線のメリットの1つ目は、往復運賃で予め切符を購入すると安いことです。
仙台〜山形間の仙山線の運賃は、通常片道1,166円となってます。
これを往復で利用する場合、JR東日本が発売する往復きっぷ「Wきっぷ」を使用すれば、往復1,560円とかなりお得になります。
東北地方では、
- 福島〜仙台間
- あおば通り(仙台市)〜石巻
- 郡山〜福島
でも利用可能なかなり便利な切符なので、ぜひ東北旅行に活用してみてください。
渋滞に巻き込まれない
2つ目のメリットは、渋滞に巻き込まれないことです。
高速バスを利用する場合、時間帯によっては渋滞に巻き込まれてしまう場合もあります。
しかし電車の場合は、そうしたこととは無縁です。
日本の鉄道は世界一時刻に正確なので、こうしたことは何よりの強みとなりますので、時間通りに到着したい方は仙山線をおすすめします。
ただ仙山線は単線なので、行き違い列車が遅れたりすると遅れが発生するので注意しましょう。
とはいえ、あっても5〜6分ほどです。
座席がゆったりしている
続いてのメリットは、座席がゆったりとしているところです。
写真のようなクロスシートだけではなく、ロングシートもあるのでお好みの席でくつろげます。
またトイレも備えられているので、約1時間半の道中も安心です。
立石寺へアクセスできる
最後のメリットは、山形市を代表する観光スポットの立石寺にアクセスできることです。
松尾芭蕉ゆかりの長い石段で有名な立石寺へは、JR山寺駅から徒歩10分でアクセス可能です。
高速バスの場合は蔵王側の山形自動車道を通るので、仙台から立石寺に行くなら仙山線しかありません。
山寺駅からは、立石寺ある荒々しい山が目の前に見え、絶好の撮影スポットでした。
こんな素晴らしいお寺を観れるのは、間違い無く仙山線の強みです。
展望台からは真下を走る仙山線が見えて、まるで鉄道模型のような光景でした。
山形観光で立石寺を訪れるなら、必ず仙山線を利用しましょう。
仙山線のデメリット
このようにメリットの多い仙山線ですが、一方でデメリットもあります。
- 本数が少ない
- 天候に左右される
これら2つについて解説していきましょう。
本数が少ない
仙山線の最大のデメリットは、とにかく電車の本数が少ないことです。
何しろ、山形〜仙台間を走る電車は1時間に1本しかありません。
なので、日帰りで互いの都市を電車で行き来する場合は、時刻表と睨めっこして年密に旅を計画する必要があります。
仙台発の電車は1時間に3本あるのですが、そのほとんどは途中の愛子どまりです。
仙山線をご利用の際には、時刻表をしっかり確認してから乗車しましょう!
天候に左右される
仙山線の弱点として、奥深い山の中を走る電車ということで天候に左右されてしまうのがデメリットです。
宮城県と山形県の境目の面白山高原の周辺は、かなりの豪雪地帯として知られ大雪が降る1月ごろには電車がストップしてしまうこともあります。
また、猪や鹿など野生動物との接触で不通になる場合もなくは無いので気をつけましょう。
仙台〜山形交通手段その2 高速バス
続いて紹介する交通手段は、仙台〜山形を結ぶ高速バスです。
宮城交通と山交バスによって運営されているこちらのバスは、日本でも有数の本数の多い高速バスとして知られています。
通勤通学に多く利用されていて、山形市民にとっては仙台への通勤、通学手段や仙台へ買い物に行く時に利用されるなど、需要の大きいバス路線です。
乗降できるバス乗り場は、
宮城側:県庁市役所前〜仙台駅前〜広瀬通一番町
山形側:山交バスターミナル〜山形駅前〜南高前〜山形県庁
と互いに4ヶ所のバス停から乗車できます。
同じ県同士(例:山形駅前〜山形県庁)のバス停で降りることはできません。
高速バスの運賃
山交バスターミナルや山形駅、仙台駅にはこのような自動販売機があって、切符を購入できます。
仙台〜山形間の料金は、片道で1,000円です。
JR仙山線が1,160円なので、片道料金だけなら160円安い価格となります。
2枚綴りの回数券を購入すれば、1,800円と200円安くなります。
交通系ICカードも利用可能です
高速バスのメリット
仙台〜山形間の高速バスのメリットは、
- 本数が多くて早く到着できる
- 山形駅&仙台駅以外(山交バスターミナル、県庁前、広瀬通)からも乗れる
- 予約不要で乗車可能
こちらもそれぞれ解説して参ります。
本数が多くて早く到着できる
こちらが、山交バスターミナル発の仙台駅行きバスの時刻表です。
山形〜仙台間の高速バスは、距離が近いのと道路事情に恵まれているので行き来が激しく、その分本数もこのように多く設定されています。
日中でも1時間に4本から5本、平日の朝6時には何と9本も運行されており、毎時1時間に1〜2本しかない仙山線とはえらい違いです。
山形から仙台に通勤する需要も見込んでいるのかわかりませんが、それにしても本数が多く、日帰りで互いの都市を行き来するのも問題ありません。
さらに所要時間も1時間と、電車で1時間半(快速は1時間20分)かかることを考えれば、利用するメリットは高いです。
山形駅&仙台駅以外(山交バスターミナル、県庁前、広瀬通)からも乗れる
先程も紹介しましたが、
宮城側:県庁市役所前〜仙台駅前〜広瀬通一番町
山形側:山交バスターミナル〜山形駅前〜南高前〜山形県庁
というように、複数のバス停から利用ができるので、電車のようにわざわざ仙台駅や山形駅に行って乗ったりする手間が省けます。
山形側のバス乗り場はこちら。
JR山形駅
山交バスターミナル
南高前
県庁前
ちなみに山交バスターミナルは、JR山形駅から徒歩6分のところにあるバスターミナルです。
仙台行きは、こちらの3番乗り場から、JR山形駅は1番乗り場から発車します。
バスターミナルの汚さは気にしないでください(笑)!
仙台側のバス停はこちらです。
宮城県庁前
JR仙台駅西口
広瀬通一番町
仙台駅のバス停は、西口の青葉通りのエデンというショッピングビルの前で、22番乗り場のバス停から発車します。
広瀬通のバス停は、仙台フォーラスという汚いショッピングモール前のバス停から乗車可能です。
国分町周辺のホテルを予約している方は、こちらから乗降するのが便利です。
予約不要で乗車可能
仙台〜山形間の高速バスは、事前予約不要で乗車できます。
まるで普通の路線バスに乗る感覚で乗車可能です。
もし座席が埋まっていても、補助席があるので座れる確率はかなり高いと言って良いでしょう。
高速バスのデメリット
一見便利そうな高速バスですが、以下のデメリットもあります。
- 席が狭い
- 渋滞に巻き込まれる可能性あり
こちらも順番に解説していきましょう。
席が狭い
こちらが、宮城交通バスの座席です。
ご覧のように、思っている以上に狭い席でした。
席と席の間に仕切りがあるせいで、余計に狭く感じますね。
前との座席間隔も、このようにかなり狭く感じました。
なので、快適な席でのんびりくつろぎたいと思う方にはちょっと不向きです。
おまけにトイレもついていません。
片道1時間の道のりなので、これは仕方無いかもしれませんが。
利用する場合は、席が狭いことを前提に考えて乗りましょう。
渋滞に巻き込まれる可能性あり
もう一つのデメリットは、渋滞に巻き込まれる可能性があるということです。
バスは山形自動車道と東北自動車道という、東北の大動脈と言われる高速道路を走ります。
そのため、朝夕の時間帯や長期休みの時期には渋滞して、到着時間がかなり遅れる可能性があるのを覚えておきましょう。
また運よく高速道路が空いていても、仙台の広瀬通りで渋滞に巻き込まれる場合もあるので、必ずしも正確な時間で運行できない場合があります。
こればかりは仕方無いですが、バス利用の際にはそうしたことを頭に入れて旅行の計画を立てましょう。
まとめ
今回は、仙台〜山形間の交通機関である
- JR仙山線
- 高速バス(仙台〜山形線)
のメリット、デメリットについて紹介してきました。
古くから交流の深い両都市は、交通の便もよいので観光で訪れるにも最適なルートです。
ぜひ今回の記事を、東北旅行の参考にしてみてくださいね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。