韓国国内を移動するのに最も早くて便利なのは、間違い無く鉄道です。
韓国のJRに位置する「Korail」には、早くて乗り心地の良い電車が揃っていますので、韓国国内の色々な都市を周遊したいなと思っている方にはおすすめの交通手段となってます。
そんなKorailには、どんな電車があるのでしょうか?
今回の記事では、韓国に行った時に必ず利用すべき便利でおすすめの鉄道について紹介します!
目次
Korailの歴史
「Korail」とは日本語で、「韓国鉄道公社」と言います。
本社は太田(テジョン)にあり、それまで鉄道の運営をしていた国の行政機関「鉄道庁」から2005年の1月に公社化されたことで設立されました。
韓国国内で特急電車が正式に運行されるようになったのは、朝鮮戦争が停戦した1955年頃で、釜山〜ソウル間に特急「トンイル」が開通したのがその始まりと言われています。
1960年には、現在も運行している急行「ムグンファ」が運行を開始し、1965年に日韓の国交が正常化すると、日本産の列車が輸入されるようになり、1969年に「観光」号(のちに現在のセマウル号)が運行され、1984年頃には現在のスタイルに近い形で特急が整備されてきました。
2004年には、韓国版新幹線の「KTX」が運行を開始し、さらに2016年にはKorailの子会社として『SRT」という高速列車が登場して、高速輸送にも成功しています。
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Korail 電車の切符の買い方
韓国の鉄道の切符の購入方法は至ってシンプルで、
- KorailのHP上からオンラインで購入
- 駅の窓口で直接購入
- 駅にある自動券売機で購入
と3つの方法が一般的となってます。
順番に解説していきましょう。
HPから購入
HPでは日本語も使用できますので、初めて韓国旅行をする方でも問題ありません。
こちらのHPから、右上の「language」のところから「日本語」を選択すれば、

日本の鉄道?
と思うくらいわかりやすいので、初見で見ても簡単にリサーチ、購入できます。
駅の窓口で購入
こちらは、釜山駅の切符売り場の窓口です。
窓口では日本語は通じませんが、英語での会話は問題ありませんので、行き先と乗りたい電車を英語で告げれば簡単に購入できます。
前売り券も購入可能で、乗車予定日と乗りたい電車を告げれば購入可能です。
駅の自動券売機で購入
電車の切符は、駅にあるこちらの自動販売機でも購入できます。
しかし、「Domestic card only」と書かれているように韓国で発行されたクレジットカードしか使用できなかったり、使用言語が韓国語のみということから、観光客にはかなりハードルの高い機械です。
切符の読み方
こちらが、韓国の鉄道の切符です。
切符の読み方は、コツを覚えればそれほど難しくありません。
こちらの切符を上から順に解読すると、
8月15日ソウル13:22分発 水原13:53分着
ITX-セマウル1023号(電車の種類) 5号車7A(座席位置)
4,800ウォン(切符の価格)
と読みます。
全体的にハングル文字で書かれてますが、数字の意味さえ分かれば楽です。
切符も購入したので、ここからは電車について紹介していきましょう。
特急電車ITXセマウル
近郊の都市や、中核都市にアクセスするのに便利な特急列車が、こちらのITXセマウルという特急電車です。
「新しい村」という意味のセマウルは、かつての大統領朴ジョンヒが推奨した「セマウル運動」という地域開発運動が名前の元となっています。
かつてはそのまま「セマウル」という名前の電車でしたが、現在は上記の様な新型車両の導入によって、ITXセマウルという名前で運行する機会が多くなりました。
ソウル〜釜山間をはじめ、光州までの湖南線や晋州まで走る慶全線で主に運行しています。
車両
こちらの赤い車両は、2014年に導入された210,000系の電車です。
最高時速は150kmほどで、現在「セマウル」と呼ばれている全ての電車はこちらの車両です。
ちなみに車両の入口は、この様に階段状になっていて、しかもかなり急な造りでした。
雨の日は滑りやすく、急いで乗る時に足元を踏み外しやすいので、乗車の際には気をつけましょう。
座席
続いて座席の紹介です。
車内はかなり清潔で、長距離の旅行でも十分くつろげるくらい快適な空間でした。
なおKTXのような特別車は無く、全席この座席による指定席となっています。
もう少し座席をゆっくり見ていきましょう。
座席は2人がけて、広くはありませんが思った以上に座りやすくて快適でした。
前との座席間隔も広く、足を伸ばすには問題ありません。
座席前には、KTXのように韓国鉄道公社が発行している旅行雑誌が置いてありました。
テーブルは、真ん中の肘掛けにありました。
ちょっと大きめなので、テーブルを広げる際に誤って指を怪我しないように気をつけましょう。
この他に、車両の入口にはスーツケースを収納する棚がありました。
長距離移動の旅行者も、荷物の収納の心配をする必要はありません。
急行電車 ムグンファ号
次に紹介する電車は、急行電車のムグンファ号です。
Korailではほぼ全路線でカバーされている電車で、路線によっては普通電車の役割も果たすなど、かなり重要な存在な立ち位置にあります。
1960年に初登場以降、ムグンファ号は半世紀以上に渡って韓国の鉄道網を支えてきました。
しかーし!!このムグンファ号の車両は長きに渡って使用されてきたことで、ご覧のように車体の塗装が剥げてボロボロなのです。
もう少し間近で見てみると、いかにボロい車両なのかがよくわかります。
なぜこのまま塗装の剥がれを放置しているのか、正直よくわかりません。
修復不可能なのか、それとも直すお金が無いのか?かなり気になりますね。
2009年には「ヌリロ」という新しい新型車両も走っていますが、大半はまだムグンファ号のままで運行されています。
基本的に、こちらの機関車によって客車を引いて運行するタイプの電車で、確かに第一印象は、

大丈夫かよ?
と不安になると思いますが、情緒あふれるのんびりとした旅をしたい方にはおすすめです。
早速車内がどんな感じなのか、見て行きましょう。
座席
座席がこちらです。
車両が古いせいで、当然KTXやセマウル号とは比べ物にならないほどぼろい車両でした。
照明の力が弱いからでしょうか、車内もなんとなく暗い感じです。
座席は背もたれが低く、首や頭の方までカバー仕切れていないのがデメリットとなります。
前との座席の間隔も狭く、お世辞にも快適とは言えませんでした。
ちなみにムグンファ号は、釜山〜ソウル間を約5時間30分で結んでいます。
ソウル〜太田、大邱だったらまだいいですが、流石にソウル〜釜山間をこの席で乗り通すにはちょっと骨が折れますね。
ラウンジ
ムグンファ号には、ラウンジ車両が連結されています。
長距離を走るということで、乗客がリラックスするという意味でも必要な車両かもしれませんね。
しかしラウンジと言っても、簡単な椅子とテーブルとロングシートというシンプルな造りでした。
売店も無いので、本当に気分転換をするためだけの車両かもしれません。
ちなみに壁の上を見たら、スマホなどを充電するためのコンセントが完備されていました。
一応問題無く使用できましたが、なんだか使用しにくい場所にあります。
後付けみたいな感じなので仕方が無いことではありますが。
高速列車SRT
最後に、こちらの高速電車を紹介します。
こちらは、KTXと共にソウル〜釜山、木浦間を結ぶSRTという高速電車で、Korailの子会社であるSR社によって運行されている電車です。
釜山駅から発着するのはKTXと同様ですが、異なるのはソウルでの駅がソウル駅では無く、江南地区にある水西(スソ)駅が起点となります。
水西駅は、ソウル南部の江南の東側に位置していて、江南地区を拠点にして観光を考えている方には利用価値大です。
運賃がKTXよりもわずかに安いことから、釜山〜ソウルの移動手段の一つとして密かに人気があり、時期によってはKTXより早い段階で売り切れるほどです。
普通席
こちらが普通席です。
2✖︎2のシートで、座席の座り心地はKTXとそこまで差はありません。
見たところコンセントはついていませんが、それなりの快適は保証されています。
特別席
そしてこちらが特別席です。
KTXより前との間隔にゆとりがある感じで、シートも大きい感じなので、2時間近くの旅路を快適に過ごすことができます。
頭の部分は、上下に自由に動かせるのが強みです。
案内モニターには、日本語表示もありました。
電車が完成した時期が違うのもありますが、特別席に関してはKTXよりも快適です。
これだけ快適なので、当日購入の場合全列車満席という場合もあるようです。
なので、利用するのであればお早めに購入しましょう。
- 太田
- 大邱
へ行くこともでき、駅はKTXと同じ太田駅と東大邱駅に停車します。
なので、釜山から上記2都市に行く場合には運賃も安くて便利なので、おすすめです。
まとめ
今回は、韓国国内を便利に快適に周遊できる韓国鉄道公社ことKorailで運行されているおすすめ電車について紹介してきました。
Korailでは、今回紹介した
- セマウル号
- ムグンファ号
以外にもありますが、上記2つの電車は特に利用価値が高いので、韓国旅行をするのにおすすめです。
日本と比べてもリーズナブルな運賃で乗車できますので、韓国旅行の際にはぜひご利用ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。