【特急列車で行ける】高知から大歩危峡で日帰りで訪れるルートを紹介

四国

高知県と徳島県の県境に位置し、清流吉野川の激流によって形成された美しい岩肌の渓谷として知られる大歩危(おおぼけ)峡をご存知でしょうか?

数キロ先の「小歩危(こぼけ)」と共に、「大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)」というユニークな名前で呼ばれるこの美しく豪快な渓谷は、徳島県に位置しながら約65km離れた高知市から日帰りでアクセスできるので、高知観光の合間に行くのに最適です。

今回は、

  • 高知市から大歩危峡までのアクセスと所要時間
  • 大歩危峡の見所と日帰りで楽しむルート

を解説していきます。

この記事を読めば、高知観光の合間に大歩危観光を挟むのが簡単であることが分かりますので、ぜひ高知へ訪れる際の参考にしてください。

 

大歩危峡までのアクセス方法

高知から大歩危峡までのアクセスは、JR土讃線の利用をおすすめします。

なぜなら、大歩危峡は高知県と徳島県の県境近くの険しい山奥に位置しているので、車を使っていくには道が入り組んでいるので、初めて訪れる人にはアクセスが難しいからです。

普通列車は本数がとてつもなく少なく時間がかかるので、大歩危までは高知発の特急南風号を利用しましょう。

馬力のあるディーゼル列車で、高知〜大歩危間を約50分で結びます。

ひろたか
ひろたか

特急南風は1時間に1本の運行ですので、事前に時刻表は確認しておきましょう。

高知〜大歩危間の料金は、

自由席:2,630円
指定席:3,360円

となります。

自由席は繁忙期以外は正直満員にならないので、自由席を選んでも問題ありません。

もし時間が合えば、こちらのアンパンマン列車に乗ることもできます。

車体にアンパンマンのキャラクターが描かれたこの印象的な列車。

アンパンマンの作者のやなせたかしさんが高知県出身ということで、この列車が企画されました。

全ての車両でアンパンマン車両が使用されているわけではありませんが、ぜひ一度乗ってみることをおすすめします。

JR大歩危駅

こうして高知駅から南風号に乗って約50分、こちらがJR大歩危駅です。

特急停車駅でありながら、駅員のいない無人駅で、駅舎内には待合室の他に、まるでラーメン店の食券販売機のような自動券売機しかありません。

この自販機では、乗車券はもちろんのこと、特急南風の自由席特急券も購入できます。
ただ指定席は購入できないので、気をつけましょう。

運が良ければ、普通列車にも遭遇できます。

JR四国カラーのラインをしたディーゼル列車で、車体は煙の影響で一部真っ黒でした。

なお大歩危駅を発着する普通列車は、高知方面が1日5本、阿波池田方面が1日7本という少なさです。

 

特に高知方面の普通列車は、18時50分が最終となっています!!

四国の苦しい鉄道事情がよくわかりますね(悲)。

気を取り直して、こちらが駅の横にある橋から撮影した大歩危駅です。

真横にある吉野川や大自然の山々が一体となっていて、絵になる素晴らしい駅でした。

ちなみにこの駅からは、祖谷のかずら橋方面に行くバスも出ています。

歩危(ボケ)マート

大歩危駅前の急な坂を登って行くと、歩危(ボケ)マートという何ともユニーク名前のスーパーを発見しました。

ここでは、高知や徳島の名産や、地元産の野菜などを販売している地域密着型のお店です。
大歩危観光のお土産は、こちらで購入していくのもいいかもしれません。

ふと向かい側を見ると、何とも派手で目立つ看板を掲げた歩危マート2号店があります。

2号店は地元の名産品を食べることができる休憩スポットで、祖谷(いや)豆腐と「ぼけ揚げ」という油あげが名物です。

こちらが、徳島県三好市名産の祖谷豆腐です。

この地域独特のお豆腐で、普通の豆腐よりも弾力感があり、縄で縛っても崩れないくらい硬く、歯応えのあるという何とも個性的な豆腐でした。

他にもお茶や祖谷こんにゃく、ゴーシモという小さなじゃがいもなど、三好市独特の食文化を堪能できます。

またこの地域には、それらの食材を竹串にさして味噌をつけて囲炉裏であぶる「でこまわし」という風習があるとのことでした。

山の中の小さなお店ですが、独特な食文化を満喫していきましょう。

ちなみにこのお店、本業はLPガスの配管工事の会社です。

道の駅 大歩危

歩危マートで一息ついたら、吉野川にかかる橋を渡って県道32号線を右折してそのまま直進して約16分で、道の駅大歩危に到着します。

こちらが道の駅大歩危の建物です。

外観は普通の道の駅でした。

建物の中には簡単な飲食店や徳島、高知の名産が販売されています。

この施設には他に、

  • 展望台
  • 妖怪屋敷

といった見所がありますので、どんなところか早速見ていきましょう。

道の駅大歩危 展望台

こちらが、道の駅の横にある展望台です。

コンクリート造りの展望台で、ここから大歩危峡の荒々しい岩肌と吉野川を見れます。

こちらが展望台から見た大歩危峡と吉野川です。

この場所では、水の流れも緩やかで透き通っている美しい吉野川を眺めることができます。

妖怪屋敷、石の博物館

道の駅には、妖怪屋敷と石の博物館が併設されています。
入口の前には、ちょっと細めの小泣きじじいがいました。

妖怪屋敷とありますが、お化け屋敷では無くこの地に伝わる妖怪を人形にして紹介している博物館です。

石の博物館では、世界各国の貴石を紹介しています。

残念ながら、訪れた時はすでに閉館していましたが、

大人:700円
子供:350円
幼児:無料
で入場できますので、気になったら覗いてみましょう。
ちなみに、徳島県三好市は漫画「ゲゲゲの鬼太郎」でお馴染みの「小泣きじじい」の伝説のある町として知られてます。
おそらく、町おこしの一貫としてこのような博物館が建てられたのかもしれませんね。
道の駅を見学し終えたら、再び大歩危駅と反対方向へ歩いていきましょう。

大歩危峡まんなか

道の駅から吉野川沿いを歩いて8分ほど行くと、写真のようなおどろおどろしい建物が見えてきます。
それが、次に紹介する大歩危峡まんなかです。
地図で見るとこの辺りで、名前の通り大歩危峡のちょうど中心地点に位置します。

ここは大歩危峡名物の吉野川を遊覧する船の発着場となってますが、何だか40年以上前の古い時代のドライブインのような感じで、タイムスリップしたような気分になれる施設でした。

はっきり言って、40年以上前から全く進歩の無いある意味貴重な施設。

どんな感じなのか早速見ていきましょう。

大歩危峡観光遊覧船

自然溢れる大歩危峡を満喫するなら、こちらの観光遊覧船に乗るのがおすすめです。

船に乗りながら荒々しい大歩危峡を間近で見ることができる大人気アトラクションで、季節を問わず毎日運行しています。

運行時間は9:00〜17:00(最終乗車16:30)です。

乗船券は大歩危峡まんなかの1階で販売していて、

大人:1,500円
子供:700円
で、乗船時間は約30分です。
強風や川の増水時には欠航しますので、事前にHPで確認しましょう。

チケットを購入したら、乗り場のある地下1階に移動します。

 

船に乗る際には救命道具をつけることが義務となっていますので、必ずつけましょう。

1億年近く前からある畝りのある岩石を間近で見るのは、かなりの迫力です。

板を重ねたような結晶板のような美しい結晶片岩は、学術的にも評価の高い岩として有名なので、時間があればぜひ船に乗ってその美しさを見ておきましょう。

レストハウス

続いては、レストハウスを紹介していきましょう。

館内では高知や徳島の名産品が販売されていたり、簡単な飲食店がありましたが、はっきり言って30数年前の昭和後期にタイムスリップしたかのような雰囲気でした。

今回写真を撮影し忘れましたが、船乗り場のある地下1階も何だか薄気味悪く、冬場の夕方頃に訪れたら正直怖いです。

もし夜中に入ったら、確実に小泣き爺が出てきそうな雰囲気でした(笑)。

目の前には素晴らしい自然があるのに、この施設は正直あんまりです。
一体三好市は何をやっているのでしょうか???

まあもし財政事情が厳しかったり、場所が場所なので建て替え工事が難しい場合もあるので、何とも言えないのですが。

とりあえず、昭和風の観光地マニアの方には必見の施設です。

閉店時間は16時と、クソ早いので注意!

展望所

続いては、レストハウスの横にある打ち果てた展望台です(笑)。
大歩危峡の景色を高いところから見れる展望台で、撮影にはもってこいの場所となっています。
しかし、見ての通り錆だらけでかなり劣化の激しい展望台でした。

一体完成から何年経過しているんでしょうか?

今にも崩れそうなちょっとホラーな展望台でした。

実際に展望台に登ってみましたが、頂上には特に何もありません。

ただ真上から見る岩肌は、中々迫力があります。

改めて吉野川の水面を眺めましたが、やはり水が透き通って美しかったです。

とにかく芸術的な美しさでした。

ただこの展望台からは、JR土讃線の線路が見えました。

時間が合えば、このように大歩危峡と特急南風の組み合わせが撮影可能です。

展望台の目の前はトンネルになっていて、よく耳をすますと列車がトンネルの中を走っている音がはっきり聞こえます。

この機会に、ぜひ撮影にチャレンジしてみましょう。

大歩危峡と吉野川について

時間があれば、大歩危峡まんなかより先の方まで散策しましょう。

大きい山の間を切り裂くように流れる吉野川と、芸術的な岩肌の組み合わせは、いつまでも見ていたくなります。

そうしたら、道端に大歩危、子歩危の名前の秘密と、吉野川がなぜ美しいのかの解説看板を発見しました。

大歩危の「歩危」とは、険しい崖山のことを言うようで、江戸時代はこの道は相当険しい難所として恐れられたようです。

ひろたか
ひろたか

今だって相当険しい道ですが。

また吉野川が美しい理由には、プランクトンと美しい森林の反射が影響しているとのことでした。

美しい水の川になるなら、ただ水に恵まれているだけではダメということでしょうか?

大歩危峡は標高が高いところにあるので、冬場は平地より寒く時には雪が積もることもあるくらい過酷な場所です。

列車の本数も少なく不便な土地ですが、来たかいを感じさせる素晴らしい景色が私達を歓迎しています。

ぜひ時間の許す限り、大歩危峡を楽しんでいきましょう。

大歩危観光の所要時間

というわけで、大歩危観光の見所を一通り紹介しましたが、今回紹介した見所は全部回ってトータル3時間半ほどで回ることができました。

JR大歩危駅から観光遊覧船乗り場まで徒歩約22分で、高知駅までの列車が往復で100分ほどなので、列車移動や徒歩での移動を含めて、合計6時間ほどの時間を確保できれば高知からの日帰りは十分可能です。

ちなみに、

大歩危峡まんなかまで徒歩22分は遠すぎる!
もっと楽に行きたい!

と思っている方は、大歩危駅から出ている祖谷線の阿波池田バスターミナル行きバスを利用すれば、わずか5分で大歩危峡まんなかに到着できます。

ただし、このバスは1日6本のみと、乗れればラッキーというような路線です!

正直使い勝手は良く無いので、基本は徒歩で移動することを意識して行きましょう。

こちらをクリックすれば、祖谷線の時刻表が出てくるので、参考にしてみてください。

まとめ

今回の記事では、高知県高知市から徳島県三好市にある景観地、大歩危峡へのアクセス方法と日帰りで確実に満喫できる散策ルートを紹介してきました。

最寄り駅のJR土讃線大歩危駅には、特急南風号が1時間に1本停車するくらいの不便な駅ですが、高知からは1時間も掛からずに到着できますので、日帰りで帰ってくることは十分可能です。

滞在時間とお金に余裕があるなら、ぜひ徳島まで足を伸ばして、手付かずの大自然を満喫してみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました