2009年、アメリカの飛行機会社ボーイングによって、B787という新しい飛行機がデビューしました。
当時彗星の如く登場したこの旅客機は、国際線の長距離フライトに使用される機材として、アジア路線だけでなく欧米路線にも使用されるなど、幅広い需要に答えられる飛行機です。
中でもANAでは、国際線だけでなく国内線でも数多く使用していて、北は北海道、南は九州沖縄まで特に羽田発の便で多く使用されています。
今回の記事では、そんなB787の国内線の機内はどんな感じなのかというのを詳しく紹介していきますので、これからANAを利用して旅行をしたいとお考えの方はぜひ参考にしてください!
目次
ボーイング787(ドリームライナー)とはどんな飛行機か?
簡単に説明すると、B787とはアメリカのボーイング社で開発された、長距離用のワイドボディ機です。

ワイドボディ機とは、通路が機内に2本ある飛行機のことを言います。
上の写真に写っている飛行機は、ボーイング社で1番最初に生産されたB787の機体で、現在は名古屋の中部国際空港第2ターミナルのフライトオブドリームスに展示されています。
通称『ドリームライナー』として親しまれているこの巨大旅客機は、エンジンの音がそれ以前の飛行機と比べてずっと静かで快適です。
海外に行った時に乗ったことがありましたが、飛行中もあまりエンジン音が気にならず、ゆっくり機内で過ごせました。
約1万5千kmの距離を途中降機無しで移動することができるので、各国の航空会社で長距離路線の主要旅客機として愛用されています。
B787の特徴は他に、窓にブラインドがありません。
それまでの飛行機の窓には、ブラインドは上から手動で下ろして使用するのが普通でしたが、B787では窓の下にスイッチがあり、それを押すとガラスが暗くなってブラインドを閉めた時と同じ状況にしてくれる、エレクトロミックジェルという最新の素材が使用されています。
僕も乗った際に使用してみましたが、本当に太陽の光を見事に遮断してくれました。
暗い景色になってしまいますが、外の景色はそのままに確認できる優れた窓です。
さて今回紹介するANAは、現在B787を44機、全タイプを保有していて、これは保有台数として世界最大の数です。
主に国際線の方で使用されているB787ですが、国際線の運休の関係で最近は国内線でも国際線機材が使われるようになりました。
どんな感じの飛行機なのか、早速見ていきましょう。
ANA B787 伊丹発那覇行きに搭乗
今回搭乗したのは、こちらのB787です。
大阪伊丹空港を午前11時に離陸して、午後1時に那覇空港に到着する約2時間のフライトでした。

気流の流れによっては、もっと早く到着する可能性があります。
実は元々、この便の機材はB777を使用する予定でしたが、搭乗1ヶ月前になって急遽国際線使用のB787に機材変更しました。
現在国際線の運休が続いているので、国内線の人気路線で利用されているのでしょう。
国際線に自由に乗れない今、B787に乗れるのは飛行機好きとしても小躍りするくらい嬉しいものでした。
そして、いよいよ搭乗です。
この日はGW真っ只中でしたが、乗客は2割〜3割くらいとかなり少なめ。
寂しさも感じましたが、人が少なくゆとりがあるので、かえって自分には好都合でした。
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ANAB787の機内設備の紹介
こちらが、B787の座席です。
大きい機材なんで当たり前ですが、とにかく広くて開放感を感じます。
残念ながら今回の機材には、個人用モニターが取り付けてありませんでした。
とはいえ、2時間近くという短いフライトなので、あっても無くてもあまり変わりはないですが。
というわけで、ここからは機材の様子や機内サービスを紹介していきましょう。
ANAB787機内 座席の紹介
座席を横から見たらこんな感じです。
実際座ってみたら、身体が吸い込まれる感じで落ち着いて座れる設計になってました。
この座席に+個人モニターがついていれば、8時間以上のフライトであっても余裕でくつろげますね。
安全のしおりやエチケット袋は、座席上部に入っていました。
肘掛けの内側にはリモコンがあって、音声エンターテイメントを聞いたり、読書灯をつけたり、乗務員を呼び出す際に使用します。
座席に座るとこんな感じです。
前の席との間隔は大体拳2つ半くらいで、とてもゆとりのある設計でした。
一つだけ難点を言うと、網掛けの入れ物が小さかったことですね。
いつも僕は本を1冊持参するのですが、少し分厚い本だと結構入れづらかったです。
もう少し大きくしてくれるとありがたいのですが。
ちなみに、飛行機の座席には必ず機内情報誌が備え付けられているものですが、ANAでは現在このサービスを終了します。
無料の機内誌「翼の王国」は現在、ANAのアプリやHPで読むことが可能になっています。
スマホやパソコンから、誰でも簡単にダウンロードができるとのことです。
もしどうしても紙の雑誌が読みたい場合は、乗務員にお願いすればA5サイズの雑誌をもらえるので頼んでみましょう。
ANA B787機内 アルコールシート
ANAでは、離陸の前にこのようなアルコールシートが乗客に配布されるようになりました。
このご時世、座席周りを綺麗に消毒したい人のために始まったサービスでしょうか?
試しに使用してみたのですが、結構アルコールの匂いが強く、絞るとかなりアルコールの水滴が落ちてきました。
おそらく多めにアルコール液を浸してあると思うのですが、正直皮膚が弱くてアルコール消毒が苦手と言う人にはちょっとキツイかな?と個人的に感じましたね。
とはいえ、肘掛けやテーブルなど、触った箇所を綺麗にするこには十分使えるものなので、気になる方は色々試してみましょう。
ANA B787機内 モニターによる機内サービス
今回搭乗したB787に個人用のモニターはついていませんでしたが、前方と天井の3ヶ所にモニターが設置されていました。
主に、離陸直前にセーフティービデオの上映に使用されたり、飛行中の機内エンターティメントの上映に使用されます。

この日のフライトでは、日テレニュース24が上映されていました。
ANAのセーフティービデオは、話題になっている歌舞伎とのコラボによるものです。
ANA B787機内 トイレの紹介
こちらが、B787のトイレです。
他の機材と比較しても広々した造りでした。
お子様用のおむつ交換台も設置してあるので、赤ちゃん連れのお客様も安心です。
洗面所の部分に使用されている素材が、大理石のような模様をしていて、なんとなく高級感を感じますね。
やっぱり長距離を飛ぶ飛行機なので、トイレもこのくらい大きく無いとキツイです。
ANA B787機内 ドリンクサービス
離陸して30分ほど経つと、ドリンクサービスが始まります。
今回は、乗客が少なかったからなのかどうかわかりませんが、
- コーヒー
- おーいお茶
の2択でした。
僕は今回、おーいお茶の方を選択。
ANAでは、おーいお茶の伊藤園の製品をかなり推していて、機内ビデオでもANAのキャビンクルーの方が伊藤園の方に、おーいお茶の魅力を尋ねるインタビュー番組を上映していました。

運行する便によって、サービスは微妙に変わります。
ANA B787 那覇に到着
伊丹空港を離陸して約1時間45分、無事に那覇空港に到着しました。
到着後、混雑の緩和をするためにANAでは前のお客様から分散して降りてもらうようになっています。
この時、後ろの席のお客様はシートベルトをそのまま止めて、指示があるまで待つようにというアナウンスが流れました。
なので、上の棚にある荷物を下ろすのも、指示があるまでできません。
他の航空会社ではここまで言われることは無かったので、ちょっと驚きました。
そんな感じで特に混乱も無く、飛行機を降りて那覇空港に到着しました。
エンジン音がとても静かで、かつ揺れも少なくて快適なフライトになりました。
今回は運よく国内線でB787に乗ることができましたが、今度搭乗する時は是非国際線で乗りたいですね。
まとめ
B787には、ANA以外の会社の国際線で何度か搭乗する機会がありました。
そして今回乗ってみて、やっぱり乗り心地の良い飛行機だなと改めて実感しています。
ANAでは伊丹那覇線以外でも、主要路線でB787を使用しているので、タイミングが合えば簡単に搭乗することができます。
海外旅行に中々行けないから、せめて大きい飛行機に乗ってみたいと思ったら、ぜひ羽田行きや那覇線を利用してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。