南関東を代表する競馬場の1つとして知られるさいたま市の浦和競馬場は、以前は首都圏とは思えないくらい古いスタンドが立っている競馬場として知られてました。
しかし2019年以降、スタンドやパドックがリニューアルされていて、居心地の良い競馬場にリニューアルされて現在に至ります。
そんな浦和競馬場とは、一体どのような競馬場なのでしょうか?
今回の記事では、浦和競馬場のスタンドやパドックなどの施設について解説します。
目次
浦和競馬場 アクセス
浦和競馬場がある場所は、JR南浦和駅とJR浦和駅の中間地点です。
南浦和駅から行く場合、駅の東口から無料送迎バスが5分間隔で発車し、約5分程度で競馬場正門前まで行ってくれます。
徒歩でも15分でアクセスできますが、道が入り組んでわかりにくいので、バスで行くのがおすすめです。
無料バスの乗り場は、JR南浦和駅東口のローソン南浦和店の向かい側です。
こちらが、競馬場へのバス乗り場です。
競馬場への無料バスは5分間隔で運転していて、所要時間は約15分です。
JR浦和駅からもアクセス可能で、駅の東口から徒歩15分でアクセスできます。
その場合入場口は、こちらの北門からの入場です。
駐車場は馬場の1〜2コーナー横にあって、計400台近く駐車できます。
競馬開催日と南関東場外発売日は無料ですが、土日の中央競馬開催時は1,000円かかりますので、注意しましょう。
駐車場は馬場の1〜2コーナー横にあって、計400台近く駐車できます。
競馬開催日と南関東場外発売日は無料ですが、土日の中央競馬開催時は1,000円かかりますので、注意しましょう。
浦和競馬場 基本情報
浦和競馬場は、大井競馬場と船橋競馬場、川崎競馬場と共に南関東公営競馬の競馬場の1つとして1947年に開場しました。
南関東の競馬場の中で唯一、住宅街の中にある競馬場です。
このため他の競馬場がナイター開催を行っているにもかかわらず、浦和競馬場はナイター開催が住宅密集地ということで行われていません。
しかし2005年から、薄暮競争として最終レースを夕方に開催するようになり、現在では夏の時期は最終レースが19時20分に開催されています。
そのため競馬場にはナイター照明は設置されていますが、完全なナイター開催は行われていません。
周辺が住宅街ということで静かな雰囲気が漂う競馬場で、場内もどこか昭和の雰囲気を感じます。
2012年からは、「ウインズ浦和」としてJRA全レースの馬券発売も始まり、週末も大勢のお客さんで賑わうようになりました。
浦和競馬場 入場方法
こちらが、浦和競馬場の入場門です。
入場料は100円で、入口の改札機に100円玉を入れれば入場できます。
100円玉が財布に無い場合は、入場口の右側にある両替機で100円を用意しましょう。
指定席を利用したい場合は、こちらの窓口で購入しましょう。
窓口上のモニターには、指定席の空席状況を調べられます。
赤くなっている所は席が埋まっていて、白くなっていれば空席です。
本場開催の場合、指定席の販売開始は開門の30分前になります。
開門のどうしても指定席に座りたい場合は、朝の開門の1時間前に整理券を配布しますので、できる限り早めに訪れた方が良い席に座れます。
浦和競馬場 本馬場
こちらが、浦和競馬場の本馬場です。
一周1200mで直線は220mと、川崎競馬と大きさはほぼ変わりません。
ただしコース幅が狭く、最大12頭までのレースしかできないのが難点です。
余談ですが、以前の浦和競馬場はコース幅が狭くカーブもきつかったので、騎手にとってかなり馬の操作の難しい競馬場としても知られていました。
そのせいで、第3コーナー付近では過去に2人騎手が落馬事故で亡くなっています。
そんな浦和競馬場の本馬場について解説していきましょう。
スタート地点
浦和競馬場では、主に以下の距離でのレースが開催されています。
- 800m
- 1400m
- 1500m
- 2000m
最も多いレースは、上の写真にもあるように4コーナーの入口からスタートする1400mのレースです。
2007年には3、4コーナーに新たに1500mのスタート地点が設けられ、2019年にはコースの拡張とスパイラルカーブが設けられたため、より広く安全になっています。
ウイナーズサークル
こちらが、ウイナーズサークルです。
狭いため馬は入れず、勝ち馬の記念撮影はコース上で行われます。
重賞レースの表彰式はここで開催され、その際には多くのお客さんがこの場所を囲みます。
浦和記念公園
浦和競馬場の内馬場は、浦和記念公園という広大な公園になっています。
この公園が完成したのは1940年で、浦和競馬場がこの場所にできる前からあった公園でした。
その後1948年に浦和競馬場が完成したのと同時に、公園はコースの内馬場に整備されて現在に至ります。
競馬開催日は立ち入り不可能ですが、開催日以外の朝から夜19時までは公園として開放されていて、無料で利用可能です。
その際、公園の敷地に入るまで競馬場のダートコースを横切れます。
園内にはジョニングコースや芝生広場が設けられ、サッカー教室や花火大会などの屋外イベントも開催されるなど、近隣住民の憩いの場として利用されています。
災害などの緊急事態のためにヘリポートが設置されていて、広大な芝生が広がっていることから、地震が起きた時の避難地として使用されています。
園内には川も流れていて、水害を防ぐための調整池もあるなど、浦和記念公園はさいたま市浦和区の防災の拠点としても重要な公園なのです。
浦和競馬場 スタンド
ここからは、浦和競馬場のスタンドについて解説していきます。
浦和競馬場にはかつて、1号スタンド〜3号スタンドと3つのスタンドがありました。
しかし1号スタンドの老朽化に共ない1号スタンドは無くなり、2号スタンドがリニューアルされました。
そのため現在は、2号スタンドと3号スタンドの2つが観客用に使用されています。
そんなスタンドの詳細を、以下で詳しく解説していきましょう。
2号スタンド
最初に紹介するのは、2号スタンドです。
こちらのスタンドは2019年に新たに生まれ変わりましたが、かつてはボロいスタンドでも知られていました。
以前のスタンドは馬券売り場も閉鎖されて不気味な雰囲気が漂っていましたが、スタンドのリニューアルをきっかけに雰囲気は良くなり、家族連れでも訪れやすい雰囲気に変わっています。
ちなみに、かつて旧1号スタンドと旧2号スタンドの間には芝生広場と坂が設けられて、パドックから本馬場までの移動が以前よりスムーズになりました。
2号スタンドの座席は、座席ごとにカップホルダーがついている快適な席でした。
全席自由席ですが、前方の席屋根が真上にかかっていないので雨に濡れやすいのが難点です。
スタンドから見たら、馬場はこう見えます。
通路も広く、競馬観戦するには最高でした。
2号スタンドの中は、こんな感じでした。
吹き抜けでエスカレーターもあり、開放感があります。
2号スタンドの馬券売り場がこちらです。
3号スタンド
続いて、3号スタンドの紹介です。
現存する浦和競馬場のスタンドで1番古い建物で、浦和競馬場の歴史を長く見守ってきました。
スタンドに設置されているこちらの座席は自由席なので、好きな席に座って観戦できます。
スタンド内は、このような感じでした。
床のタイルに、多少歴史を感じます。
3号スタンドから見えるスタンドがこちら。
直線の攻防を近くで見られるため、レースの迫力をじっくり味わうならおすすめの席です。
一つ上の階には、このようなスタンド席も完備されています。
ここから見る景色はかなり眺めが良く、高い位置からレースを観戦できてのんびり競馬観戦するには最高の場所です。
2階スタンド内の馬券売り場です。
それにしても、床のタイルはまるでトイレのように見えますね。
こちらは3階で、ここも自由に入場できます。
一見指定席に見えますが、自由に着席可能です。
屋根の下のガラス張りの席なので、雨の日でも快適に競馬を観戦できます。
4階、5階は指定席でした。
2号スタンドより値段は安いので、快適にスタンドで観戦したいならこちらがおすすめです。
浦和競馬場 パドック
こちらは、浦和競馬場のパドックです。
以前は屋根が付いていて、一部スペースにベンチが設置されていたパドックでしたが、2023年に現在の姿にリニューアルしました。
浦和競馬場のパドックは、改修前から馬との距離が近いことで知られていました。
改修工事によってパドック屋根は無くなってしまいましたが、現在でも快適に馬を観察できます。
ちなみに以前は、横の道路と並行に作られていましたが、リニューアルで斜めになりました。
オッズを表示するモニターは、以前と変わらずこの場所にあります。
白い壁の裏側には、パドックが以前あった頃の痕跡が残っていました。
なお馬はパドックの向かい側にある、装鞍所から出てきます。
そこでは道路を通行する馬の姿を見られますので、以下で詳しく解説していきましょう。
馬の通路
浦和競馬場の装鞍所は、道路を挟んだ反対側にあるため、馬は一般道を通過してパドックへ向かわなければなりません。
この道は駐車場から競馬場までつながっている道ですが、競馬開催日にはこの場所に警備員が立って、安全に馬が移動できるように白い柵が用意されます。
レースが終了すると、道に立っている警備員さんによってこのような白い柵が設けられます。
しばらくすると、次のレースに出走する馬達が右側の装鞍所から、道を挟んだパドックへと移動します。
そしてレースを終えた馬達は、公道を直接歩いて装鞍所へと戻るのです。
以前紹介した岐阜県の笠松競馬場のように、競馬場から厩舎まで住宅街の中を歩く形に近い光景が、さいたま市のど真ん中で見られます。
【グルメも必見】笠松競馬場に行ったら予想以上に快適な競馬場でした
浦和競馬場 グルメ
続いて、浦和競馬場のグルメについて解説していきます。
浦和競馬場には、2号スタンドと3号スタンド内にある売店の他に、広域売店という屋外にある昔ながらの雰囲気のある売店も健在です。
どんなお店があるのか、順番に解説していきましょう。
広域売店
最初に紹介するのは、こちらの広域売店です。
浦和競馬場に昔からある売店で、入口を入って左側にあります。
スタンドは改築されましたが、この場所は昔から変わっていません。
近年物価が高騰していますが、ここで販売されている食事はかなりリーズナブルな料金設定になっていました。
店名は「優駿」で、リーズナブルな価格のため次々とお客さんが詰めかけてきました。
よく見ると、なぜかフライの「イ」の文字が逆になっています。(笑)
売店の価格は、フライ各種、おでんやおにぎり、焼きとりは1つ150円と格安です。
優駿という同名のお店が4件あり、売っているものはほぼ同じです。
従業員は皆ベテランで、気軽にお客さんに話かけてくるなど人情味にあふれています。
お酒と一緒に食事を楽しむなら、ぜひ訪れてみてください。
2号スタンド売店
新しく改築された2号スタンドにも、売店があります。
こちらのお店では、カレーライス(650円)やモツ煮(500円)、うどんそば(370円〜)を販売していました。
価格は、外の広域売店と値段はほぼ同じ価格です。
この他にも、指定席の入口に韓国料理専門の売店もありました。
3号スタンド売店
古い3号スタンドにも、売店が完備されています。
こちらは広域売店と同様に、昔からやっている老舗感漂う売店が揃っていました。
写真の売店で1番高い商品は、カレーライスの600円と街の飲食店と比較してもかなりリーズナブルな料金設定です。
こちらの売店「コックピット」では、競馬場では珍しいパスタ(ミートソースとナポリタン)が販売されていました。
冷奴やパンチうどん&そばというメニューが販売されているなど、ちょっと個性的なお店です。
競馬場にありながら、なぜ「コックピット」と名付けられたかが疑問ですね(笑)
こちらのお店は、指定席フロアの入口前にある売店「辰巳屋」です。
おでんやモツ煮、おにぎりなど売っている品物は他の売店と変わりません。
ちなみに僕はここでコロッケを食べましたが、フニャフニャで味はイマイチでした。
もう少しお客さんが来れば、お店の回転も上がってコロッケも美味しくなると思うのですが。
まとめ
今回の記事では、埼玉県さいたま市にある浦和競馬場を紹介してきました。
かつてはスタンドが古い競馬場でしたが、2019年にリニューアルされて子供や女性でも訪れやすい競馬場に様変わりしています。
馬との距離も近く、売店の食べ物も美味しいので初めて競馬場に訪れる方にもおすすめです。
ぜひ時間があったら、訪れてみましょう。