ロッブリーはバンコクから日帰りで行ける遺跡と猿の多い魅力的な街

タイ

タイ旅行が好きだけど、最近バンコクに飽きてきたので少し遠いところに足を伸ばし、タイ地方都市を観光してみたいと考えている方は多いのではないでしょうか?

そんな方におすすめの地方都市が、ロッブリーという街です。

タイの古都として知られるロッブリーは、クメール遺跡が点在する歴史の深い街であると同時に、「猿の街」としても有名です。街の中心部では無数の猿が自由に歩き回り、観光客を楽しませてくれます。

タイからロッブリーまでは電車で直結できるので、バンコクから日帰りでも観光可能です。

本記事では、ロッブリーにある遺跡の見どころやアクセス方法、観光の注意点などを詳しくご紹介します。

タイ旅行で新たな刺激を求めている方や、タイで魅力的な街を旅行してみたいと思っている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

ロッブリー基本情報

バンコクから北へ約125kmの場所にあるロッブリーは、コラート高原の西側にある都市で、12世紀のアユタヤ王朝時代はアユタヤに次ぐ第二の都市として重要な位置を示していました。

当時アユタヤの王であったナラーイ王は、フランスから建築家を呼び寄せて、ロッブリーの街に数多くの建物を建築したのです。

これらの建物は400年経過した現在でも大切に残されていて、ロッブリーの街中には数多くのクメール遺跡が現在でも保存されています。

このようにロッブリーは、仏教とクメール文化が混ざり合ったナラーイ王朝時代の雰囲気を今に残す街です。

バンコクからロッブリーまでのアクセスについて

バンコクの北126kmのコラート高原に位置するロッブリーには、バンコクから電車に乗って約2時間20分で到着します。

バンコクからはクルンテープ駅、または新しく新設されたクルンテープ・アビワット駅からチェンマイ方面へ向かう北線に乗車しましょう。

列車は1番早い時間でクルンテープ・アビワット駅発7:30、または9:05分の電車に乗れば午前中にロッブリーに到着できます。

バンコク・クルンテープ駅からもアクセス可能ですが、ロッブリー行きの電車は午前4時30分と午前9:30発のみです。

午前9:30分の電車に乗った場合、ロッブリー到着は午後12:39とちょっと遅めになります。

もし余裕を持ってロッブリーを観光するなら、クルンテープ・アビワット駅から乗車しましょう。

ロッブリーからバンコクへ帰る列車は、以下の通りです。

ロッブリー発クルンテープ・アビワット駅着 ロッブリー発クルンテープ駅着
発14:39/着17:20
発17:28/着18:55
発18:05/着18:55
発17:32/20:35

この時刻表を見てもわかるように、14時39分の電車を逃したら次の電車まで約3時間待たなければなりません。

またタイの鉄道は、時刻表通り運行されることはそれほど多くありません。

バンコクからロッブリーまで日帰りで行く場合は、これらのことを頭に入れて、念密に計画を練って行きましょう。

ロッブリー駅の近くで気軽に足を運べる寺院3選

タイ国鉄のロッブリー駅の周辺600m以内には、ナラーイ王朝時代に建造されたクメール遺跡がいくつか残されていて、ナラーイ王朝時代の雰囲気を感じ取れます。

ロッブリー駅周辺にあるクメール寺院は、以下の3つです。

  • ワットプラシーラタナマハタート
  • プラ ナーラーイ ラチャニウェート
  • プラーンサームヨード

これらの寺院は約3時間くらいで見学できますので、ぜひロッブリー観光の参考にしてください。

1.ワットプラシーラタナマハタート

ロッブリー駅の目の前に立つ遺跡が、こちらのワットプラシーラタナマハタードです。
12世紀頃に建てられた寺院とされてますが、ナーラーイ王が亡くなった後はほったらかし状態にされ、現在に至ります。

こちらは、「ヴィハーン・ルアン」という大きな礼拝堂です。

倒壊状態にありましたが、屋根を除いて当時の面影は残されていました。
聖堂の中は自由に見学できます。
駅前にあるので交通アクセスは抜群の寺院ですが、観光客はほとんど見かけません。
ロッブリーと言えば猿が有名ですが、信じられないことに猿が1匹もいませんでした。
猿に邪魔されず、静かに見学できることが、この遺跡の良いところです。
一見無料で見られそうに見えますが、入場料が50バーツ(約220円)かかります。
礼拝堂以外は特に目立った見どころはないので、外から見るだけでも問題ありません。
気になったら、入場料を払って見学してみましょう。

2.プラ ナーラーイ ラチャニウェート

続いて紹介する寺院は、プラ・ナーラーイ・ラチャニウェートという宮殿の遺跡です。

こちらも17世紀のアユタヤ王朝時代に建てられたもので、タイとクメール洋式が融合したデザインが美しく、かなり良い状態で保存されています。

敷地は7ヘクタールと広く、ナラーイ宮殿と呼ばれて親しまれてきました。

遺跡内には、アユタヤ王朝時代の生活や遺跡の歴史を学べる国立博物館がありました。

入場料は150バーツ(約670円)と割高ですが、展示物はかなり充実しています。

博物館、遺跡と共に月曜日と木曜日、祝日はお休みなので注意しましょう。

遺跡内は芝生が綺麗に整備されていて、猿の姿はどこにもいません。

街の喧騒も聞こえず、静かな環境なのでゆっくり見学するには最適の遺跡です。

遺跡内は美しい緑に囲まれていて、鳥のさえずりが響き渡る癒し空間でした。

美しい芝生の上に立つ遺跡群は圧巻で保存状態も良く、アユタヤ王朝の時代にタイムスリップしたかのような気分になれます。

遺跡の保存状況は場所によって異なり、こちらのように出入り口部分だけ残して全て無くなってしまったものもあります。

こちらの建物は、それ以上に保存状態が良い状態で保存されています。

この建物は、外国からの来賓を受け入れる建物として使用されました。

アユタヤ王朝時代は、かなり優雅な雰囲気の建物だったのでしょうか。

こちらは、かつて仏像が立っていた台座です。

現在は仏像そのものが無くなってしまい、台座のみが残っていました。

神聖な場所として扱われているのか、台座の上に立つのは禁止されています。

このような土台が残っている遺跡はたくさんありますが、遺跡の保護のため登るのは禁止です。

ちなみにこちらは、かつて貯水庫だった建物でした。

遺跡内は綺麗に整備されて歩きやすく保存状態も良いので、アユタヤ王朝の時代の雰囲気を感じるには最高の遺跡です。

街のど真ん中にありながら、静かで落ち着いた雰囲気も魅力的なので、時間をかけてゆっくり散策することをおすすめします。

3.プラーンサームヨード

最後に紹介するプラーンサームヨードは、10世紀〜13世紀のアンコール朝時代の遺跡です。

ロッブリー駅周辺にある遺跡の中でもかなり良い状態で保存されている遺跡で、横にはタイ国鉄の線路が走っています。

入場料は50バーツ(約220円)なので、入口近辺の係員に料金を支払ってから見学しましょう。

遺跡内は石畳なので歩きづらいですが、観光客向けにとりあえず綺麗に整備はされている模様です。

床にはライトが設置されているので、夜にはライトアップがされるのでしょうか。

そしてこの遺跡の特徴は、とにかく猿が多く住んでいることです。

遺跡の階段のところでは、猿が完全に遺跡を住処にしてしまっています。

よっぽど居心地がよいのか、どの猿もリラックスしていました。


遺跡内には、可愛い子猿も見かけました。

さらに驚くことに、遺跡の隣にある線路には大量の猿が住み着いていました。

この猿達は何者で、どうして街中住み着いているのか、この後詳しく解説していきます。

ロッブリーと猿

ロッブリー駅周辺では、野生の猿にたくさん出会えます。

完全に街に住み着いている状態で、街をほぼ占領してしまっているくらいおびただしい数の猿が暮らしていました。

初めて訪れた方は、あまりのインパクトで驚くこと確実です。

一体彼らは何もので、どうしてロッブリーの街中に住み着いてしまったのでしょうか?

ここからは、ロッブリーの猿について詳しく解説していきます。

ロッブリーの街に猿が多い理由

ロッブリーの街に猿が多い理由は、ヒンドゥー教が猿を神聖視しているためです。

遺跡の一つであるプラーン・サーム・ヨートは、クメール様式の仏教・ヒンドゥー教寺院として知られ、ハヌマーンと呼ばれる猿の神様が神聖な存在として讃えられていました。

そのため、クメール帝国の支配下で猿が保護され、寺院周辺で飼育・繁殖されていったことで現在のようになったのです。

元々ロッブリーの街は森林に囲まれていて、猿の楽園でした。

しかし都市化が進むにつれて森林が減少し、猿が街中へ移動した結果、現在のように街中に猿が住み着くようになったのです。

ロッブリーの街は天敵が少なく、市場やゴミ捨て場から労せずに餌がもらえることから、猿は街中に当たり前のように住み着くようになりました。

おまけに猿は繁殖力が高いことから爆発的に増えてしまい、現在のような状態になったのです。

街中の一角は完全に猿が占領した状態になり、猿が勝手に建物に押し入ることから、住民は猿の存在に迷惑しています。

しかし猿はロッブリーの街にとって大切な存在であり、毎年11月には「モンキーフェスティバル」というお祭りが開催され、猿に大量の食べ物を与えて感謝の気持ちを伝えます。

迷惑な一方、神聖な存在でもある猿とロッブリーの住民との妙な共存は、これからも続くことでしょう。

ロッブリーの猿はカニクイザル

ロッブリーの街にいる猿は、カニクイザルという種類の猿です。
カニクイザルはロッブリーの象徴として有名で、その数は数千匹と言われています。
猿は今回紹介した遺跡の周りに住み着いていて、地元住民と一体化して共存していました。
カニクイザルは、このようにロッブリーの街中に当たり前のようにいます。
あまりに数が多すぎるので、上記の写真の通りにあったお店は全て猿のせいで閉店してしまいました。
近隣の銀行や消防署にも平気で乱入し、その度に人間に追い返されています。
また電線の上を歩いたりするので、運が悪いと街を歩く時に猿が突然空から降ってくる場合もあるので、油断は禁物です。
またカニクイザルは繁殖力が凄く、放っておけばいくらでも増えていきます。

駆除すればいいじゃないか!

と思ってしまいますが、前述したように猿は神としてリスペクトされているので、駆除は難しいのが現状です。

ロッブリーで猿に接する時の注意点

ロッブリーのカニクイザルは人に慣れているので、何もしなければ基本的に人を襲うことはありません。

しかし彼らは野生動物なので、ふれあいには細心の注意が必要です。

猿は物を盗むのが得意なため、食べ物を持っていると確実に襲ってきます。

彼らは食べ物を見ると餌だと思って興奮することが高いので、猿の前では食べ物は見せたり食べたりしないようにしましょう。

他にも猿によっては、スマホやアクセサリー、帽子なども狙われる恐れがあります。

猿の前では、荷物をしっかり管理しましょう。

カニクイザルは、写真のようにロッブリーの街に当たり前のように溶け込んでいます。

彼らは縄張り意識が強いので、不用意に挑発すると怒って襲いかかってくるので注意しましょう。

特に子猿と行動する親猿は、子猿を守るために攻撃する可能性もあります。

なるべく猿には近づき過ぎず、適度な距離を保つようにしましょう。

ロッブリーはバンコクから日帰りで帰れる猿と遺跡の楽園

今回の記事では、バンコク北158km北にあるロッブリーの中心街にあるクメール遺跡など、街の見どころについて解説しました。

ロッブリーはバンコクから電車に乗って約2時間でアクセスでき、かつ主要な見どころがロッブリー駅周辺にあるので、バンコクから簡単に日帰り旅行が可能です。

また街には大量の猿が住んでいて、可愛くそしてちょっと怖い猿を側に見ながら観光を満喫できます。

タイに訪れる際には、ぜひロッブリーに足を運んでみましょう。

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