【美しい庭園と櫓】静岡市駿府城公園で駿府城の秘密を探ってきました

静岡ガイド

静岡市の中心部に位置する駿府城公園は、広大なお堀に囲まれた都市型公園です。

この場所は江戸時代に、駿府城が徳川家康の手によって築城されました

そのおかげで当時の静岡は、政治経済の中心として機能するほど、重要な街だったのです。

 

そんな駿府城公園には現在駿府城はありませんが、城の周辺の建造物が復元されていて、一般に公開されています。
今回の記事では、駿府城公園内にある

  • 紅葉山庭園
  • 東御門と巽櫓
  • 坤櫓(ひつじさるやぐら)
  • 天守台発掘調査館 きゃっしる

の4ヶ所を紹介しながら、駿府城公園の魅力を紹介していきます。

この記事を読めば、

・駿府城公園の見所。
・駿府城の復元された建物の様子。
がよくわかります。
この記事を書いているのは、
  • 静岡市に生まれ、静岡市に住んで35年
  • 子供の頃から駿府公園で遊んでいて、駿府公園の隅から隅まで知っている

という私松井ひろたかが解説します。
駿府城公園は、観光名所としても見応えのある場所なので、これを機会に知っていただけたら嬉しいです。

それでは、まいりましょう!

 

 

 

駿府城公園とはどんな所なのか?

 

1610年に江戸時代の初代将軍、徳川家康の手によって築城された、駿府城の旧本丸があった二の丸部分の跡地を整備してできた公園です。
駿府城は1635年に天守閣が火事で焼失、天守閣はそのまま再建されることはなく、幕末まで城主が置かれていました。
明治維新後、陸軍の所有土地になったりしましたが、戦後に静岡市の手によって市民公園として復活。市民からの一般公募によって、駿府公園と命名されました。
その後、公園としての整備が進められ、コンサートやイベントを開催した多目的ホールの駿府会館、子供たちに科学の楽しさを教える児童会館や野球場、テニスコートなどが次々と整備されていったのです。
アイキャッチにもありましたが、園内には鷹狩り姿の徳川家康の銅像が建っていて、駿府城公園のシンボルとなっています。
1983年頃から、旧駿府会館の跡地に駿府城の天守台の石垣が発見されてから、駿府城の歴史を後世に伝えようと、大規模な整備事業が開始。
こうして1989年には巽櫓、1996年には東御門、2014年には坤櫓(ひつじさるやぐら)がそれぞれ復元され、歴史公園としての役割を果たすようになっていきました。
駿府城公園は他にも、静岡市で開催される大規模イベントの会場となっていて、
  • 静岡まつり(毎年4月)
  • 大道芸ワールドカップ(毎年11月)
  • ふじのくに世界演劇祭(毎年5月)
  • SUNPU博(1989年)
  • フェスタしずおか(1972年〜1999年、2017年、2019年)

といったイベントでは、公園内が中心会場として使用されています。

春には園内を満開の桜が埋め尽くし、多くの花見客で賑わいます。

駿府城公園 紅葉山庭園(もみじやまていえん)

 

駿府城公園内にある、駿府城郭の大名庭園を遊び心たっぷりに再現した美しい庭園です。
2001年に、元々野球場だった所を工事して完成した、四季折々に変化する紅葉山庭園。
園内には駿河の国の名勝を再現した庭園が造られました。
庭の中には茶室が設けられていて、茶室を見学できたり、静岡茶を飲みながらくつろぐことができます。
園内にある庭は全部で4つ。ここからは、4つの庭と茶室の紹介をしていきましょう。

駿府城公園 紅葉山庭園  里の庭

 

入口を入って進んで行くと、大きな池と美しい緑の芝が視界に広がります。
こちらは里の庭。
写真の後ろには四阿(あずまや)があり、ここから緑の芝生と、松の木に囲まれた美しい池を眺めることができます。
普段外から見ていたらあまり思わなかったですが、実際に見てみると広くて開放感があるのには驚きました。
池の中には、鯉もたくさん泳いでいました。
大きい鯉がほとんどで、健康状態は良さそうです。
池の横にある小川には、八つ橋という庭園によくあるジグザグの橋がかかっています。
毎年5月頃には、橋の周りを花菖蒲の花が咲き乱れるので必見です。

駿府城公園 紅葉山庭園  海の庭

 

静岡の名勝を再現した紅葉山庭園。

写真真ん中の緑の山、どう考えても富士山ですね。

この場所では、駿河湾から見える富士山、というイメージを表現しています。
池の周りの白い石が海岸、写真左の松の木は名勝三保の松原をイメージした松です。

 

もう少し近い所から見た松の木です。

地形の曲がり具合とかを見ると、確かに三保の松原の景色に類似していますね。

駿府城公園 紅葉山庭園  山の庭

 

庭園の奥は、小川のせせらぎが流れる静かな場所。
その周りにはツタの絡まる樹木が生えていて、通称「つたの細道」と呼ばれています。
この道を少し登っていくと、目の前に現れるのは小さな滝です。
こちらがその滝。
小さいですが、凄く良く出来ている滝でしたね。
滝の目の前に立つと、水しぶきがかかって夏場には天然のクーラーとしても最適です。
しばらくその場に立っていると、マイナスイオンの影響でしょうか、心がリラックスできました。
滝を見終わったら来た道を引き返して、最後の庭である山里の庭の斜路に入っていきます。

駿府城公園 紅葉山庭園 山里の庭

 

こちらは、富士山をイメージした山で「築山」という山です。

以前、熊本市の水前寺成趣園でも同じような富士山を見ましたが、水前寺よりは若干小ぶりな造りとなっています。

 

築山から、茶室を見た景色です。

真下を流れる川は、静岡市を流れる安倍川をイメージして造られたとのこと。
茶畑をイメージした植え込みとマッチングしていて、静岡の山岳部が精密に再現されていました。

 

山里の庭の道には、このように庭園全体を見渡せる展望台があります。
静岡市街の高層ビルと庭園のマッチングがいいですね。
夜のライトアップとかやってみたら、凄く綺麗なのではないでしょうか?
展望台の横には、このように旧東海道を思い起こさせる石畳の坂道があります。
駿府城公園周辺のお堀の地形を活用した道で、結構な高低差がありました。
この道を歩き終えると、先ほどの八つ橋を渡って庭園見学は終了です。

駿府城公園 紅葉山庭園  茶室と立札席

 

紅葉山庭園には、一般の方も料金を支払って使用できる茶室があります。
こちらが、茶室への入口。
入口を入った所は、茶の湯が味わえる休憩所となっていて、どなたでも気軽に静岡産のお茶を味わうことができます。
ちなみに料金は、お菓子付きで520円ほど。夏の季節には冷茶も味わうことが可能です。
ひろたか
ひろたか

お茶を注文せずに、休憩するだけでも大丈夫です。

一般の方の茶席や、生花の会がしばし行われるここ紅葉山庭園の茶室は大きく分けて2つ。

  • 数寄屋造りの建物で庭も美しい雲海
  • 5畳半の小間である静月庵

という2種類の茶室があります。

僕が訪れた日は、貸し出しが行われていて中を拝見することができませんでしたが、予約に空きのある時間帯なら入って見学ができます。

美しい庭園を眺めながら、静岡茶を味わうというのも中々風流なものなので、是非一度お試ししてみてください。

 

駿府城公園 東御門と巽櫓

ここからは、駿府城公園内に復元された駿府城の東御門、巽櫓を紹介していきましょう。

こちらの立派な門が、1996年に復元された東御門です。

東御門は、駿府城の天守閣の東側に位置する多聞櫓で構成された桝形門というタイプの門。
駿府城があった頃は、主要な出入口として重要な存在を担ってました。

現在の東御門は、1639年当時の門を忠実に復元したものです。
少ない資料を元にして、何人もの職人によって見事な姿を再現させました。

春の静岡まつりのメインイベント「大御所花見行列」のスタート地点として、市民の間では有名です。

そしてこちらは、1989年に復元された巽櫓です。

三層二重の隅櫓で、十二支で表した方角「辰巳」(現在の東南)に位置することから名付けられました。

江戸時代当時は、十二支の干支で方角を表していました。

外見は殺風景に見えますが、こちらも江戸時代当時に建てられたままの姿で再建された、立派な建物です。

どちらも建物の中は博物館になっていて、有料で見学できます。
順に紹介していきましょう。

 

駿府城公園 駿府城 東御門見学ゾーン

 

 

入場券を購入したら、石段を上がって門の上の方から入場します。
館内は土足禁止なので、靴を下駄箱に置いて、スリッパに履き替えましょう。

 

 

東御門内の展示コーナーは、2021年の4月に大幅なリニューアルが行われました。

駿府城にまつわる歴史を築城から現在の駿府城公園まで、合計7つのゾーンに分けて紹介しています。
以前なただ普通に展示物を見せるだけのようなものでしたが、改修後は絵や写真をわかりやすく使用したり、映像を使用したりして、見せる工夫があちらこちらに施されていました。

こちらは展示コーナーの一角です。

駿府城の発掘調査で発見された瓦などが展示されています。

こちらには、駿府城にあったしゃちほこが、当時と同じ大きさで展示されてました。
掛け軸には駿府城を取り巻く歴史を、絵や色を上手く使い分ながら紹介していて、わかりやすかったです。

当時の様子を紹介した貴重な資料もここでは紹介してます。
写真左側にあるのは、駿府城で使われていた鬼瓦です。

こちらの瓦は、駿府公園内の発掘調査によって見つかったもの。

今回のリニューアルも、長年駿府城公園内での発掘調査を続けてきたおかげでもあります。

 

一通り見学して思ったのですが、これらは日本史の中でもかなりの貴重な資料。
静岡市の素晴らしさをアピールするためにも、もっと全国にその価値が広がって欲しいですね。

 

駿府城公園 駿府城巽櫓

 

 

続いて、巽櫓の中を見ていきましょう。
巽櫓と東御門は、渡り廊下で結ばれています。

そしてこの畳部屋が、巽櫓の1階部分です。

ここでは、明治から現在に至る駿府城公園の歴史を、貴重な写真と共に紹介しています。
明治時代の陸軍に所有されてた頃の時代の写真や、戦後に都市型公園として整備されていく様子を写した写真は、地元静岡市民にとっては懐かしさなど、様々な思い感じることができる場所です。

市外から来られた方にとっては、何がなんだかわからないかもしれませんが、地元民はかなり駿府公園にお世話になっているので、一定の世代によっては興奮すること間違いなしです。

ひろたか
ひろたか

実際僕も、昔の駿府城公園の写真に写っていた児童会館やテニスコート、野球場の姿を写真で確認した時には、思わずテンションが上がりました(笑)

 

急な階段を登って2階にたどり着くと、そこは広々とした畳部屋です。
ここでは、発掘調査が進んでいく中で、駿府城公園は今後どのように変わっていくのか?というのを考えるゾーンとなってます。
現在静岡市では、2023年の完成を目処に歴史博物館を駿府城公園の隣に建築中です。
それに関連する展示もここにはあります。
こちらは竹千代手習いの間。
竹千代とは、徳川家康が幼い頃に名乗っていた名前で、8歳から19歳の時まで今川義元の人質として、静岡市内にある臨済寺で生活していました。
この竹千代の部屋は、臨済寺に特別に許可をもらって巽櫓内に復元したものです。
家康はこの部屋で、今川家軍師の雪斎和尚から様々な学問を習得しました。
いわば徳川家康の原点ともいうべき部屋ですね。
臨済寺ってどこ?何?と少しでも思った方は、こちらを参考にしてください。
これで東御門、巽櫓は終了。
次は坤櫓に向かいましょう。

駿府城公園 坤櫓(ひつじさるやぐら)

 

2014年に再建された、木造3回建の建物がこの坤櫓です。
坤という名前は、櫓が建てられたのが城の南西で、方位を示す干支で言うと、
南=未(ひつじ)
西=申(さる)
の間ということで、坤櫓という名前になりました。
江戸時代は、敵への攻撃の拠点としての役割を担っていたそうです。
静岡市立病院の向かい側に位置する坤櫓。
外見から見ると凄く地味な感じに見えますが、れっきとした復元された建物です。
様々な復元資料を参考にしながら、伝統的な木造工法を使って完成した坤櫓は、ほぼ当時と同じような状態で復元されました。
入場したら、家康と静岡の関わりの歴史を紹介したビデオを5分ほど見た後、スタッフが坤櫓についての紹介をしますので質問があったら何でも聞いてみましょう。
櫓の中では、坤櫓の役割や構造の秘密、復元工事の様子を写した写真が展示されています。
ちなみに最初、坤櫓は3階建てと書きましたが、見学者が入れるのは1階だけ。
実は建築基準法の関係で、3階建と認められず、法律上では木造2階建てという扱いとなっています。
また、同じく建築基準法で2階、3階に上がることができないということで、写真のように床板と天井板が取り外されている状態です。
この場所に立てば、櫓の構造が一目でわかります。
見学スペースは1階だけで、少し残念な気持ちになりました。
そういうわけなので、坤櫓単独での見学は正直おすすめしません。
出口付近には、静岡の観光案内のパンフレットがたくさん置いてあるので、観光の方は手に取って参考にしてみてください。

駿府城公園 発掘情報館 きゃっしる

 

 

かって駿府城の本丸があったところでは、2016年頃から駿府城の跡地の整備方針を定めるために、城の正確な位置や大きさを確かめる為の、大規模な調査が行われるようになりました。

2020年の3月まで、4年近くに渡る大規模な発掘調査によって、駿府城で使用していた瓦や石垣の痕跡が次々と発見されたのです。

 

その発掘作業の記録と、実際に発掘された瓦などを展示しているのが、こちらの発掘情報館 きゃっしるです。

プレハブ内には、発掘現場で見つかった瓦や石垣の石などが展示されています。
展示物の解説もついて、無料で見学が可能です。

 

こちらが駿府城公園の発掘現場。

手前に石垣が見えますが、かってはここに駿府城があったのです。

 

発掘現場の周辺は、遊歩道が整備されていて、こちらも無料で見学可能。

写真左側には発掘作業で掘り起こした土の山があります。

 

駿府城はいくつかの資料は残ってますが、城の本丸がどんな感じだったのかというのは、様々な資料が残っていてもまだ正確にはわかっていません。

以前静岡ホビースクエアの記事で駿府城の模型を写真で紹介したことがありましたが、あれも正直正確な天守閣というわけではないのでしょうか。

発掘現場を回りながら、駿府城がどんな感じだったのかを想像して回ってみるのも楽しいですよ。

 

駿府城公園 各施設入場料とアクセス

今回紹介した各施設の営業時間と休館日は全て同じです。

営業時間 9時〜16時30分(最終受付は16時)

毎週月曜日と年末年始(12月29日〜1月3日)
月曜日が祝日の際は営業。翌日の振替休館はありません。

各施設の入場料金は、次のようになってます。

大人 子供
紅葉山庭園 150円 50円
東御門、巽櫓 200円 50円
坤櫓 100円 50円

上記の全ての施設に入場するなら、共通券を購入することをお勧めします。

共通券は、

大人 360円

小中学生 120円

です。
3つの施設の入場券を別々に購入するよりも40円安くなるので、必ず共通券を購入した方がお得と言えます。

駿府城公園は、静岡市街の中心に位置しているので、アクセスは容易です。

JR静岡駅から徒歩約15分。
静鉄新静岡駅からは徒歩10分ほどで到着します。

静岡駅から15分も歩いて行くのは嫌という場合は、静岡駅からしずてつジャストラインのバスに乗って、県庁・静岡市役所葵区役所前バス停で下車すれば、徒歩5分です。

運賃も100円で、本数もたくさんあるので便利ですよ。

まとめ

今回は、静岡市の駿府城公園の見所を紹介してきました。

江戸時代には駿府城が建ち、政治経済の中心となった駿府城公園内には、

  • 東御門、巽櫓
  • 坤櫓
  • 発掘情報館 きゃっしる

といった駿府城の歴史を今に伝える建物や発掘現場の他に、

  • 紅葉山庭園

といった美しい庭園もあって、見所の多い公園です。

歴史が好きな方にとっては、必ず興味をそそられる公園なので、静岡市を訪れた際には、ぜひ駿府城公園を訪れてみてください。

お手頃な入場料で、歴史の勉強ができてお得です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 


 

 

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