九州を代表する都市である熊本市。
実は何を隠そう熊本は阿蘇山の方から流れる地下水が豊富で、水に恵まれた都市であるのです。
熊本市で供給されている水道水は全て地下水でまかなわれていて、尚且つミネラルが豊富なその水は、熊本市民の健康を守っています。
こうした都市は世界でもほとんど例が無く、熊本が世界に誇れる物の一つです。
という訳で今回は、そんな美しい湧水を見ることができる熊本市のおすすめ観光名所を3つ紹介していきます。
この記事を読んで、熊本の新たな魅力に気づいてみましょう!
【天守閣を間近で見学しよう】熊本城と熊本城公園の見所を紹介します
熊本初心者は必見!わくわく1dayパスが利用可能なバス電車を解説
日本一の地下水都市熊本の秘密
熊本市には、ダムや浄水場はありません。全ての水道水は井戸からくみ上げた地下水で、常にミネラル豊富な水が飲めます。
熊本市がこのような環境になったのは、一重に阿蘇山の影響が大きいです。
阿蘇山の度重なる噴火によって火砕流が降り続け、そこからできた土地の隙間に雨が溜まって地下水が浸透していきやすい土地になっていきました。
この土地を利用して地下水資源の発展に尽くしたのが、肥後藩初代藩主の加藤清正です。
加藤清正は水田を整備するために、熊本市を流れる白川の周りに多くの用水路を築いていきました。
この結果、水の浸水しやすかった土地にさらに水が浸透し、長い年月を経て熊本の地下水の豊富さに繋がっていったのです。
こうした先人の努力と、阿蘇の恵まれた自然によって、熊本の水資源は長い年月をかけて築かれていき、今では全く枯れることなく水を供給しているのです。
そんな豊富な水に囲まれた熊本市には、水に関する観光名所がいくつかあります。
ここからは、そちらの見所を紹介していきましょう。
熊本の水の名所① 水前寺成趣園
熊本市を代表する観光地の水前寺成趣園は、加藤氏の後に肥後藩主を勤めた細川家の手によって整備された庭園です。
初代藩主の細川忠利によって、御茶屋として整備された場所を3代目の藩主細川綱利の手で作庭がされて、現在の桃山式回遊式庭園が完成しました。
松と芝が一体となったその美しさは、訪れた人を魅了しています。
庭園にある池の水は、阿蘇山脈から発生した地下水が湧き出てきた水です。
実際見ると透き通った美しさで、大きくて健康的な鯉がたくさん泳いでいます。
池の近くの売店で、鯉の餌を売っているので、餌を与えてみましょう。
とにかくここの池の鯉は、元気でアグレッシブです。
後、その餌を鳥が奪いにくるので、くれぐれもあげないように!
緑に囲まれたこの庭園、その美しい水を求めて多くの鳥も飛来します。
成趣園は、東海道五十三次の名所をイメージして設計されています。
写真の芝生の山は、富士山をイメージして造られたもので、庭園の象徴です。
窪みまで、しっかりと再現されてますね。
芝生が綺麗なので、美しさが映えますね。
正面側から見たその庭園は、松があちこちに植えられ、芝生も一年中綺麗な状態を保っています。
成趣園には、松の木が至るところに植えられています。
その中でもこの五葉の松は、初代藩主細川忠利が大切に育てた松です。
庭園が完成した400年前から、ずっとこの場所で庭園を見守り続けています。
この立派な神社は出水神社という神社で、細川家の歴代藩主達が祀られている神社です。
五葉の松は、この出水神社の境内に生えています。
神社では毎年春と秋に例祭が行われ、流鏑馬や能楽式が盛大に執り行われる熊本を代表する祭です。
水前寺成趣園は、熊本市郊外の水前寺公園の中にあって、市電水前寺公園電停から歩いてすぐの所にあります。
入場料は大人400円、子供200円で、一日乗車券のわくわく1dayパスを見せれば40円割引で入場できます。
入り口の前にはちょっとした商店街になっていて、熊本名産のお土産を買うこともできるので、散策してみてはいかがでしょうか。
熊本の水の名所② 加瀬川とゾウさん池
次に紹介するのは、熊本市の一級河川の一つである加瀬川です。
上の写真は、その加瀬川。
見ての通り、川の水が透き通っていますね。
鳥達も気持ちよさそうにしています。
静岡県の柿田川も美しいですが、こちらも負けていません。
加瀬川沿いは自然あふれる遊歩道が整備されていて、地元市民がランニングや散歩をしている静かでのんびりした所です。
この遊歩道では、やたらと野良猫を多く見かけます。
今回の散策によって発見した野良猫は、少なくても15匹はいました。
捨てられてしまったのでしょうか?
猫を見かけたら、餌を絶対に与えず暖かく見守るようにしましょう。
加瀬川散策道を南下した所にあるこちらの巨大な通称ゾウさん池です。
池の真ん中にポツンと象の滑り台が建っていて、一体何の目的で造られたんだろう?と疑問に思いますよね。
訪れた季節が冬だったので余計にそう考えてしまいました。
実はここ、元々プールが学校に無い子供達に泳いで遊んでもらいたいとの考えから、熊本市によってつくられた滑り台との事です。
現在でも暑い夏場の時期は、この滑り台で遊ぶ子供もかなりいるみたいです。
そうは言っても、水はそこまで綺麗じゃなかったので、実際に遊ぶ人はいるのでしょうか?
これはいずれ夏に熊本に行き、検証する必要がありますね。
さて、ゾウさん池を過ぎて更に南下していくと、広大な上江津湖に到着です。
水前寺成趣園から上江津湖まで、徒歩約15分くらいで到着します。
熊本の水の名所③ 上江津湖
こちらが上江津湖。
とにかく広い湖で、周辺には子供達が水遊びをする池や、芝生広場があります。
湖の真ん中には、2つの小さな中の島という島があり、2つの島を繋いだ橋を歩いて渡ることができます。
ボート乗り場には、定番の足漕ぎボートの他に、このように屋形船もあります。
何でも宴会や、結納、同窓会など、予約すればあらゆる要素で利用か可能な船です。
この日は閉店してましたが、ボート乗り場の所には、ハンバーガー等のファーストフードが食べれるレストランや、予約制のBBQスポットもあって家族連れで一日楽しめます。
熊本市随一のアウトドアスポットですね。
上江津湖に直接行くのなら、市電八丁馬場電停で降りれば、徒歩約5分で到着します。
熊本の水の名所④ 下江津湖
最後に紹介するのが、下江津湖です。
上江津湖から更に加瀬川を南下して歩いて行くと現れる湖で、上江津湖よりも大きな規模を誇っています。
湖のほとりの公園も広大で過ごしやすかったです。
自然や水質が良いおかげで、野鳥をたくさん見ることができました。
湖のほとりには、観察用の小屋と木の通路があって、バードウォッチングにも最適です。
芝生広場はこのように広大なので、散歩やボール遊びなど、思い思いに過ごすことができる場所なので、日頃のストレスを解消するのにもってこいです。
夏場には、芝生でテントを張ってリラックスするのもいいですね。
ただし冬場で雪が降ってしまうと、寒風が突き刺さるくらい寒くなります(笑)
余談ですが、訪れたこの日、熊本市は約10年ぶりに雪が積もりました。
写真のように、公園内も真っ白になりましたね。
雪とまではいかなくとも、冬場の江津湖は風が強く肌寒いのでご注意を。
下江津湖公園へのアクセスは、市電の健軍町電停(終点)から健軍商店街のアーケードを南へ真っ直ぐ20分ほど歩いて行けば到着します。
上江津湖から歩いて行くと、加瀬川の遊歩道を歩いて30分もすれば下江津湖です。
下江津湖の上の方には、熊本動植物園があります。
入場料500円で、
を楽しめます。
リンク
まとめ
今回は、熊本の美しい水にまつわる観光名所を紹介していきました。
水が美味しく美しい街というものは、とても居心地が良いものです。
熊本市がこれだけ水資源に恵まれている事、知らない人の方が多いのではないでしょうか?
この記事をきっかけに、熊本の水の美しさが多く知れ渡って欲しいですね。
食べ物や水も美味しく、巨大な城や美しい庭園がある熊本市、是非1度行ってみてはどうでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。