
今度週末に彦根城に行くんだけど、どんな見所があるのかな?

週末の1日だけでも、彦根城を満喫できないかな?
今回の記事では、このような疑問に答えていきます。
日本で5つしか無い、国宝に指定された城の1つである滋賀県の彦根城。
1622年に井伊直弼によって開城された時から、姿形を変えずに現在まで至っている貴重な城です。
そして天守閣の周りの広大なお堀の周辺に、
- 彦根城博物館
- 玄宮園
- 楽々園
- 夢京橋キャッスルロード
といった見所が1つにまとまっていて、最寄りの彦根駅が新幹線の米原駅の隣であることから、新幹線を使った日帰り旅行にも便利な場所にあります。
今回は、国宝彦根城とその周辺について、日本の国宝の城全てを制覇した私、松井ひろたかが解説していきますので、よろしくお願いします!
目次
彦根城までのアクセスの紹介
彦根城の最寄り駅は、JR彦根駅。
彦根駅から彦根城天守閣までの道のりは簡単で、迷うことはありません。
彦根駅から通称「お城大通り」をまっすぐ歩いて、その突き当たりに護国神社が見えたら左に曲がります。
そしてお土産店のところを右にカーブし、外堀を渡った所で馬屋の建物が見えたところが天守閣の入口です。
彦根駅から、徒歩約12分で到着します。
彦根駅は、新幹線や特急しらさぎの停車する米原駅の隣です。
なので、新幹線で遠距離から訪れる際も米原でJR琵琶湖線の快速、新快速に乗り換えるだけなので、訪れるのも簡単です。
国宝彦根城 外堀の見所
まずは、彦根城の外堀周辺を見学していきましょう。
武家屋敷風の塀と美しい外堀の石垣や、並木状態で植えられている松の木を眺めながら散策していると、埋木舎(うもれぎのや)という屋敷の跡があります。
こちらが埋木舎です。
ここは井伊直弼が文部両道の修行に励んだ場所で、彼は17歳から32歳までの15年間をここで生活しました。
見学は可能ですが、この日は門が閉まっていて見学することはできなかったです。
この他に、外堀の二の丸沢口多聞櫓のところには無料で入場できる彦根市開国記念館もあり、彦根市や彦根城の歴史を解説した展示が目白押しとなっています。
こちらを見学し終えたら、次に天守閣の方へ足を運んでいきましょう。
国宝彦根城 天守閣
こちらが、国宝に指定された彦根城の天守閣です。
彦根城は1622年に完成した、彦根藩井伊家の拠点の城で、完成当初から変わらず現存しています。
その歴史的価値が評価されて、1952年に国宝の城に指定されました。
完成から500年近く経過してますが、外観は美しさを綺麗に保っていて、惚れ惚れするほどです。
その美しさはまるで芸術作品のようで、夜にはライトアップもされます。
天守閣内とその周辺に行くには、入場料が必要となります。
内堀にある表門橋という橋を渡ると、天守閣への入口と入場券売り場がありますので、そこに向かいましょう。
国宝彦根城 入場料
入場券は、表門橋を渡ってすぐのところの窓口で販売しています。
天守閣の入場料は、
小中学生 200円
となっています。
この料金は、この後紹介する庭園「玄宮園」の入場料も含まれてますので、天守閣の見学を終えても無くさないようにしましょう。
もし1日中彦根城周辺を満喫したいなら、天守閣+彦根城博物館のセット券を購入するのがおすすめです。
セット料金は、
小中学生 350円
です。
彦根城見学に関するチケットは、全て最初に紹介した窓口で購入できます。
国宝彦根城 天秤櫓
表門の入場口から入場したら、急で長いこちらの石段を登っていきましょう。
彦根城は標高約130mのところにある平山城で、城に行くには必ずこの石段を通らなければなりません。
築城時そのままの面影を保つ様にしているため、石段などはかなり急でかなり大変です。

別の登り口の黒門や大手門の石段は、これよりもかなり急でキツい道のりになってます。
なので、焦ることなくゆっくりと登っていきましょう。
やがて、巨大な石垣と石垣の上に建つ大きな櫓が見えてきました。
こちらは、重要文化財にも指定された天秤櫓です。
中央に橋が掛かっていて、門の部分が左右対象になっていることから、この名前がつきました。
真下から見ればわかりますが、圧巻の石垣の高さですね。
天秤櫓はこのように、上段部分に天守閣へとつながる橋が掛かっています。
これは敵の侵入を防ぐために、この橋を落として渡れないようにし、城を守っていたそうです。
この橋を通らないと天守閣へ行けないので、彦根城では重要な拠点として機能していました。
国宝彦根城 太鼓門櫓
こちらの太鼓門櫓は、天守閣に至る最終関門です。
城内合図の太鼓を櫓の中で鳴らしていたことから、太鼓門という名前がつきました。
櫓の内部は無料で見学することができます。
国宝彦根城 天守閣内部の紹介
2つの櫓を潜ったら、天守閣のある広場に到着します。
広場の前に入口があるので、そこから天守閣の中に入場しましょう。
現存するままの城なので、昇り降りする階段はかなり急になっています。
かなり急なので、はしごを登っているかのような気分でした。
これは同じ国宝の犬山城も似たような感じでしたね。
【天守閣の足元は怖い】国宝犬山城 天守閣からの眺めとその周辺を紹介します
下から眺めるとこのような感じです。
思わず足を踏み外しそうになり、降りる時は結構スリルがありました。
ここでは一歩一歩慎重に足を動かしていきましょう。
こちらには武者溜や鉄砲狭間など、江戸時代に使用されていた攻撃のための仕掛けがそのまま残されています。
木を基調とした床や壁、扉など、あらゆるところに江戸時代の名残があります。
夏場はまだいいですが、冬場はかなり寒いので対策を忘れないようにしましょう。
きつい階段を登ったら、天守閣の頂上に到着です。
以前紹介した国宝の犬山城の様に、外に出れるテラスの様なものはありませんが、窓の外からは美しい琵琶湖の景色を眺めることができます。
少し曇ってますが、近くに琵琶湖があるのでこの様な美しい景色を見ることができます。
近江八幡市方面の景色です。
写真の真ん中に写っている山は、ハイキングスポットとして有名な奥津山、琵琶湖の上に浮かぶ有人島の沖島も見えました。
米原方面の景色がこちらです。
隣には玄宮園と運動公園が見えます。
野球場と、建設中の陸上競技場がありました。
どうでもよい話ですが、サッカースタジアムでないのが大変残念です。
見学し終わったら、順路に従って階段を降りて外に出ましょう。
天守閣周辺には、まだまだ見所はあります。
国宝彦根城 梅園
天守閣の見学が終わったら、天守閣の裏の方へ歩いていってみましょう。
天守閣の裏には、梅林が広がっていました。
訪れたのは8月なので、ただの森林の状態になっていましたが、400本近くの紅梅や白梅が植えられていて、3月頃に満開の花を咲かせます。
元々ここは彦根城の公儀御用米を納める米蔵があった場所でしたが、新日本観光地100選に選ばれたことを記念して梅が植林されました。
国宝彦根城 西の丸三重櫓
この櫓は彦根城天守閣内の1番西側にある三重櫓で、国の重要文化財に指定されています。
櫓の中からは琵琶湖がはっきりと見えるので、
「琵琶湖から敵が攻めてくるのかもしれない!」
ということから、琵琶湖方面から襲ってくる敵を監視する役目も果たしていました。
国宝彦根城 出口の紹介
ここまで見学して、大体1時間半くらいあればほとんどの見所は見学可能です。
天守閣の出口は、最初に紹介した表門橋と、
- 大手門
- 黒門
の計3ヶ所となっています。
今回は、そのまま表門を戻って、彦根城博物館へ足を運びましょう。
国宝彦根城 彦根城博物館
彦根城の表門を渡ったチケット売り場の向かいにあるのが、彦根城博物館です。
1987年、彦根城市政50周年を記念して、彦根藩の政庁と藩主の住まいだった表御殿を復元した形でオープンしました。
旧彦根藩の政庁の表御殿を使用した建物なので、入口の門構えは写真の様に立派な造りをしていましす。
「どんな博物館だろう?」
と思っていて、最初はあまり期待せずに入りましたが、良い意味で期待を裏切ってくれた素晴らしい博物館です。
館内には、井伊直弼を中心とした本物の井伊家にまつわる、
- 十二単
- 刀や鉄砲
- 生活用品
- 美術品
- 彦根藩にまつわるもの
など、9万点にもおよぶ貴重な展示を見ることができます。
これだけ貴重な展示物がありながら、館内写真撮影自由というかなり太っ腹な博物館です。
ここからは、展示物以外の博物館の見所を見ていきましょう。
彦根城博物館 能舞台
彦根城博物館の最大の見所と言っていいのが、こちらの能舞台です。
現在の表御殿の建物は、ほぼ再現によるものですが、この能舞台は博物館の中にあるもので唯一現存するままの建物となってます。
ガラス越しにしか見ることができませんが、格式ある屋根や舞台の素晴らしさに、思わず圧倒されること間違いなしです。
年に数回、この舞台では能や狂言が開催されて、気軽に伝統芸能に触れ合うことができるようになっています。
舞台の前には、この様に立派な客席が備え付けられていました。
彦根城博物館 表御門
博物館の奥には、重い扉があります。
そこを開けると、美しい庭園と江戸時代の屋敷がありました。
ここが、彦根藩の政庁と藩主の住まいを兼ねた表御殿です。
彦根城と並んで、彦根藩主の中心的な役割を担っていた表御殿は明治の初めまでこの場所に存在していました。
その後取り壊されてしまいましたが、1970年代中頃に表御殿を復元しようという動きが市民から出てきて、当時の資料を元に忠実に再現されたのが、この建物なのです。
部屋の細かな様子も、江戸時代に使用されてた当時のままに再現されています。
こちらは御客座敷。
その名の通り、特別な客を招いた時に案内する部屋です。
壁の色とか、よくここまで再現できたなと思わず感心してしまいます。
歩き疲れたら、この美しい庭を見ながら休憩しましょう。
庭の前には、腰掛けがあるので歩き疲れた体を癒すには最適です。
街の謙遜から離れているので、庭の中はとても静か。
あまりに居心地が良いので、ついつい長居してしまいそうになります。
彦根城博物館 入場料
とにかくいい意味で、期待を裏切ってくれる素晴らしい博物館です。
ここは大体1時間10分程あれば十分に満喫できます。
博物館単独での入場料は、
小中学生 250円
となっています。
ちなみに、館内は土足厳禁となっているので注意。
靴は、入口にコインロッカーがあるので、そこに靴を預けて見学しましょう。
国宝彦根城 玄宮園(げんきゅうえん)
彦根城の見学が終わったら、玄宮園に足を運んでみましょう。
天守閣の東側にある玄宮園は、1679年に4代目藩主井伊直興によって整備された庭園です。
11代目藩主の井伊直中の隠居屋敷としても使用され、真ん中に池があって、9つの橋を渡りながら風景を楽しむ回遊式庭園となっています。
池の前にあるこの木造の建物は、臨池閣(りんちかく)といいます。
園内を見渡す位置にあり、美しい数寄屋橋建築の建物です。
この位置からは、彦根城天守閣が見えて、格好の撮影スポットとなっています。
広く見えますが、見学にそんな時間はかかりません。
夢中で見ていると、あっという間に出口にたどり着きます。
玄宮園 入場料
玄宮園単独の入園料は、
小中学生 100円
です。
なお、天守閣の入場券を持っている場合は、入口の入場券売り場でチケットを見せればそのまま入場できます。
玄宮園 楽々園
玄宮園を見学し終わったら、隣にある楽々園に足を運びましょう。
ここは彦根藩の二の丸御殿で、井伊家の下屋敷として使われてきました。
玄宮園と共に、玄宮楽々園と呼ばれていて、国の名勝として親しまれています。
彦根藩があった当時、楽々園は屋敷、玄宮園は屋敷の庭園という役割でした。
写真のように、数寄屋建築によって園内の建築物は建てられています。
楽々園は、入場券関係なしに無料で見学することができるので、玄宮園を訪れたついでに見に行ってみましょう。
玄宮園 屋形船
こちらの写真は、彦根城の内堀です。
このお堀を屋形船が走っていて、内堀の美しい景色を見ながら、45分間の素敵な船旅を楽しむことができます。
平日10時〜15時、土日祝10時〜16時の1時間おきに運行されていて、料金は
小中学 600円
です。
内堀を半周するこの船旅は、歩く時とは違う視点で内堀や天守閣を眺めることができます。
彦根市は冬には大雪が降ることもありますが、この屋形船は天気関係無く運行していて、季節に関係無く乗車可能です。
時間があったら、ぜひ乗って見てください。
屋形船の最新情報は、こちらのHPを参考にしましょう。
国宝彦根城 夢京橋キャッスルロード
歩き疲れてお腹が空いたら、この夢京橋キャッスルロードに足を運びましょう。
彦根城の西側にある、飲食店やお土産店があるショッピングロードで、江戸時代風の建物が連なる商店街です。
滋賀の有名なお土産や、滋賀名物の近江牛のステーキや牛丼が美味しいレストランがたくさんあります。
場所はこちら。
大手門の近くで、玄宮園の反対側にあるので、ここで食事を楽しんだ後に歩いて玄宮園を訪れるという周り方もありです。
駅前の方は静かでしたが、この通りは賑やかでした。
まとめ
今回は、国宝として有名な彦根城の
- 天守閣
- 彦根城博物館
- 玄宮楽々園
- 夢京橋キャッスルロード
の巡り方を紹介してきました。
現在彦根市では、
彦根城を世界遺産に登録しよう!
という動きが活発に行われているほど、彦根城は江戸時代の文化を現代に伝える価値のあるお城です。
丸1日あれば、彦根城周辺の全ての施設を見学できるので、遠距離からも日帰りで気軽に行ける彦根城。
週末旅行におすすめなので、一度足を運んでみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。