世界遺産に認定された日本一高い山として知られる富士山。
その雄大な姿、できることならなるべく近いところから見てみたいですよね?
富士山が間近に見れる県といったら静岡県。
その静岡県内で最も間近に富士山を見れる街が、静岡県富士宮市です。
富士山のお膝元とも言えるこの街は、6つの富士山の構成遺産があります。
- 白糸の滝
- 浅間神社本宮
- 富士山富士宮登山口
- 山宮浅間神社
- 村山浅間神社
- 人穴富士講遺跡
といったスポットが郊外にありますが、富士宮市には駅の近くにも観光施設が充実していて、電車を利用して気軽に観光を楽しむことができるスポットがたくさんあります。
今回は、JR富士宮駅周辺のおすすめ観光スポット4ヶ所を、
・静岡県出身で静岡に育って35年
・静岡の名所はほとんど行き尽くした
私、松井ひろたかが紹介していきます。
この記事を読めば、富士宮の観光名所が一目でわかるので、是非参考にしてみてください!
富士宮市とはどこにあるのか?
今回紹介する静岡県富士宮市は、静岡県の東部に位置し、富士山の南西側に位置する人口約12万人の都市です。
電車ならJR東海道線で富士駅まで行き、そこから身延線に乗り換えて約20分ほどで到着します。
車で行くなら、東名高速富士ICから西富士道路を通って30分ほど走れば、富士宮市街地です。
本数は少ないですが、東京駅から富士宮駅へアクセスできる高速バスも運行中です。
今回紹介する観光地は、富士宮駅のすぐそばにあるので、車はもちろん電車でもアクセスの便利な場所なので、日帰りでも十分楽しめます。
それでは、早速紹介していきましょう。
富士宮観光名所① 富士宮浅間神社本宮
最初に紹介するのは富士宮浅間神社。
日本各地に1,300近くある浅間神社の総本宮です。
その昔、たびたび噴火を繰り返す富士山を鎮める事を目的に創建された神社で、2015年に富士山が世界遺産になったことで富士山の構成遺産の1つとして、世界遺産に登録されました。
建立された年は806年。
平城天皇の命令により、坂上田村麻呂が最初の社殿を建立したといわれています。
この浅間神社は、室町時代に富士山に信仰登山に向かう修験者が参拝をするところでもありました。
富士山へ登る前に身を清める場所として、富士信仰の中心としてその名を知られていったのです。
浅間神社はこの本殿だけでなく、富士山の頂上にも神社を構えていて、そこは奥宮といわれる浅間神社の一つです。
こちらも、同じ頂上の吉田口にある久須志神社と共に、世界遺産の構成遺産に指定されています。
また、江戸時代には徳川家の歴代将軍が強く浅間神社を崇拝し、初代家康に至っては、社殿を建ててしまいました。
これは、1600年に関ヶ原の戦いで勝利した記念ということで建てられたとも言い伝えられています。
それ以降歴代の徳川将軍にも崇拝され、修繕や維持のために多額の金が収められていたとのことです。
このように、1000年以上に渡って強く崇拝されてきた浅間神社。
神社の入口に建つ巨大な赤鳥居から見える富士山は、まさに芸術といって良いほどの美しさです。
それでは、そんな境内がどうなっているのか?
ここからじっくり見ていきましょう。
富士宮浅間神社本宮① 本殿
1604年に徳川家康によって造営された本殿で、社殿の上に社殿をのせた浅間造(せんげんつくり)と呼ばれる独特な建物です。
ちなみに、以前紹介した静岡市の浅間神社も、同じ浅間造。
同じ造りをした神社は、全国に4つしかない貴重な建築様式なのです。
そうした事から、国の重要文化財にも指定されている浅間神社。
朱色が太陽に照らされて美しく輝いてますね。
ここでの参拝方法は、2礼2拍手1礼です。
結婚式の結納や祈祷もここで行われます。
本殿の周辺には参拝以外にも、いくつか見所があるので見て行きましょう。
本殿の右側にあるこの枝垂れ桜は、武田信玄の手によって植えられた桜で、「信玄桜」と呼ばれ親しまれています。
本殿の左側には、富士山噴火の時に降ってきた溶岩、右側には富士宮市出身の南極観測隊員によって採取された南極の石です。
富士山の溶岩はわかりますが、なぜ南極の石がここ浅間神社に置かれているのかは謎です。
まあ、縁起が良くて貴重な物ではありますが。
富士宮浅間神社本社② 流鏑馬馬場
この場所では、毎年5月5日になると流鏑馬の神事の会場に姿を変えます。
華麗な弓捌きを見るために、毎年多くの観客が足を運ぶ富士宮の一大イベントです。
僕もここで流鏑馬を鑑賞した事がありますが、数頭の馬が全力で馬場を駆け抜け、乗り手が馬を器用に操りながら弓矢を的に命中させる姿は、見てて圧巻の光景でした。
流鏑馬の当日の会場では、流鏑馬に参加する馬が待機する場所にも入れて、間近で見学することも出来ます。
馬が好きな方にとっては、たまらないお祭りです。
この流鏑馬は、平安時代に平家によって始められたのが最初で、歴史としては800年以上の歴史がある由緒正しき行事でもあります。
ちなみに、馬場の横には沢山の桜の木が植えられ、桜のシーズンには参拝者を魅了するほど美しい桜が咲く事でも有名です。
富士宮浅間神社本社③ 楼門
次に紹介するのは、本殿につながる楼門です。
この日楼門は工事中の為、このようなシートに覆われた姿を撮影することになってしまいました。
ちょっと残念です。
楼門の左右には、随神が安置されています。
随身とは、平安時代に貴族の外出の際の警備を担当した官人の事で、浅間神社を守る神のような存在ですね。
正面の上に掲げてある扁額は、聖護院入道盈仁親王の手によって書かれた物です。
楼門は左右の扉からも出入りできますが、この時は工事中だったので扉が使えず。
なので狭いですが、正面の入口から入りましょう。
少し狭い入り口ですが、本堂の入り口なのでしっかり一礼をして入るように。
2022年2月時点で、楼門の工事は終了しています。
富士宮浅間神社 アクセス
JR富士宮駅から、西の方向へ徒歩10分。
身延線の線路の横をひたすら歩けば、神田川が見えてくるので、そこから富士山方面に歩いていけば、簡単に到着できます。
富士宮観光名所② 湧玉の池
見てください!この透明度の高い水を!
ここは浅間神社境内にある沸玉の池です。
この透明度の高い美しい水は、富士山の雪解け水が湧き出てきたもので、1年中枯れる事なく湧き続けています。
昔修験者達は、富士山に登頂する前に浅間神社でお参りした後、湧玉池に入って身を清めてから富士山に登っていったとの事です。
そんな昔から変わらない美しさを保っている湧玉の池。
富士山の並々ならぬ自然の力を感じれる場所でもあります。
水温は13度に保たれて、その水温は1年中変わることはありません。
試しに手を入れてみましたが、真冬なのに冷たすぎず、結構快適な水温でした。
池の中には綺麗な藻が美しく生えていて、水面をカモがスイスイと泳ぐ癒しの池でもあります。
この美しさ、ずっと見ていても飽きないですね。
ちなみに、池の中で遊んだりする事は禁止です。
いくら美しい池だからって中に入ったりしないようにしましょう!!!
池の横には水の透き通った神田川が流れていて、川のほとりは遊歩道や広場が整備されています。
神田川の広場から見た富士山です。
綺麗な川と雪をかぶった富士山のコントラストが最高です。
この景色を見るだけでも、富士宮市を訪れる価値はありますよ!
湧玉池 水屋神社の冷水鉢
湧玉の池の周辺には、3つの神社があります。
1つ目は稲荷神社、2つ目は広島の神社の分社の厳島神社、そしてもう1つがここ、水屋神社です。
この神社でお参りをした後、賽銭箱の左側にあるペットボトルに注目してください。
200円を賽銭箱に入れてお参りすれば、こちらのペットボトルに富士山の湧水を汲んで持ち帰ることができるようになっています。
池の水をすくって飲むのは不可能ですが、境内の横から湧き出ている水なら飲むことが可能です。
それがこちら、冷水鉢です。
写真左側にある竹からは、水が休むことなく湧き出ていました。
この水を、境内の前にあるペットボトルで汲んで持ち帰る事ができます。
ペットボトルを買わなくても、直接手ですくって飲むのは自由です。(境内にあるペットボトル以外での持ち帰りは禁止です)
ただ、生水でもあるので、気になる人は家に帰って沸かして飲んで見てください。
富士山の水を飲めるまたとないチャンス。訪れたら是非飲んでみましょう。
湧玉池 アクセス
湧玉池は、浅間神社の東側にあります。
本殿の裏から境内を歩いてアクセス可能です。
富士宮観光名所③ 富士山世界遺産センター
2017年、浅間神社の近くに新たな観光名所がオープンしました。
それがこの富士山世界遺産センターです。
富士山の魅力を様々な視点から紹介する、いわゆる富士山の博物館です。
ここに行けば、富士山という山がどれだけ影響力があり、どれだけ人々からリスペクトされているのかというのが一目で理解できます。
入場料は300円。学生と75歳以上の方は無料で入場出来るので、かなりコスパの良い博物館と言えるでしょう。
開館時間は、9:00〜17:00(夏季は9:00〜18:00)
毎月第3火曜日は休館。その他点検の為の休館あり。
建物を正面から見ると、なんとも個性的な建造物で、周辺を見渡しても一際目立っていますね。
この建物は、紙管を使った建築で有名な坂茂(ばんしげる)氏によってデザインされた建物で、富士山を逆さまにしたイメージの建物になっています。
ちなみに、外観は静岡県の木を使った木格子の建物です。
室内エントランスです。
立体感あふれる建築で、訪れた人の目を引いてます。
写真右手にある入り口から入って、スローブを登っていってください。
富士山を模したモニュメントの入口を入ると、富士山の雄大な景色を映したプロジェクトマッピングがあります。
このスローブは、螺旋状の坂になっていて、まるで富士山に登っているかのような気分を味わえます。
目指すは頂上なので、頑張って最後まで登ってみましょう。
ひろたか
歩くのがきつい人の為に、エレベーターも完備されています。
スローブの展示スペースはこんな感じ。
人のシルエットは登山者を示していて、登山の雰囲気の演出に一役買っています。
スローブの途中の階には、富士山に関する知識が深まる写真や資料を見ることができます。
- 富士山の自然の秘密
- 富士山周辺で行われる神事
- 富士山と文学、芸術との関わり
- 海外で富士山はどのように表現されているか
など、富士山に関する知識を深める展示が盛り沢山です。
展示品は映像を使って紹介してあり、全てペンを画面に押し当てて検索するスタイルになってます。
苦労して登って、やっと最上階に到着です。
最上階には屋外テラスがあって、天気がよければ写真のようにビルなど、遮るものが何もない状態の富士山を眺めることができます。
本当絵になる美しさですねーー。
写真を撮りまくるのも良し、物思いにふけるのも良しです。
思い思いの方法で見物してみましょう。
富士山世界遺産センターに行けば、富士山に関する知識が広まること間違いなしです。
今まで知らなかった富士山に出会えるので、富士宮に訪れたら必ず訪れることをおすすめします!
富士山世界遺産センター アクセス
JR富士宮駅から富士富士宮線の道路を歩いて徒歩8分で到着します。
世界遺産センターまでは直線一本で行けるので、迷うことはありません。
富士宮観光④ お宮横丁の富士宮焼きそば
観光地を回ってお腹が空いたら、迷わず浅間神社向かいの観光用フードコートお宮横丁へ行きましょう。
ここでの名物は、なんといっても富士宮焼きそばです。
今や日本を代表するB級グルメとして有名な富士宮焼きそば。
このお宮横丁には、美味しい焼きそばを食べれる店が数軒あります。
今回僕は、富士宮焼きそばアンテナショップの焼きそばを食べてみました。
お宮横丁の浅間神社寄りの入口にある店です。
注文してから焼きそばをつくるので、必ず出来立てが食べられます。
こちらが富士宮焼きそば大盛りサイズです(600円)。
ちなみに並盛りは450円になります。
モチモチした麺の食感とパンチの効いた辛めのスパイスが、美味しさを際立たせてくれます。
静岡おでんにかける魚介ダシ粉もかかっていて、もう言うことない旨さです!
お宮横丁では、富士宮焼きそばだけでなく餃子や静岡おでん、かき氷にアイスとバラエティーに飛んだ食事が可能です。
夕方には店が閉まってしまうので、明るいうちに行きましょう。
それと、お宮横丁では無料で富士山の雪解け水が飲み放題です。
お宮横丁の真ん中にある水飲み場です。
富士山の雪解け水が飲めるまたとない機会ですので、焼きそばと一緒にトライしてみましょう!
持ち帰る事もできますが先ほどの冷水鉢と同様、原水ですので気になったら家で沸かして飲んでみてください。
お宮横丁 アクセス
お宮横丁は、浅間神社の駐車場のすぐ目の前にあります。
大社通り商店街の入口に位置したお宮横丁。
少しわかりにくいですが、鳥居の目の前なので簡単に見つけることができます。
まとめ
今回は、富士宮駅周辺の観光名所で必ず行くべき名所で、
- 浅間神社本宮
- 湧玉池
- 富士山世界遺産センター
- お宮横丁
以上4ヶ所の見所を紹介させていただきました。
富士山のパワーを間近で感じることが出来る富士宮市。
駅の近くに多くの観光地があるので、電車を使って簡単に訪れることができます。
富士山は、必ず一生に一度は見ておくべきです。
週末や休みの日を利用して、是非足を運んでみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。