名古屋地区の空の玄関口であるセントレアこと中部国際空港。
ここにはフライトパークという、巨大な飛行機を間近で見て楽しめる施設があります。
2021年の春からリニューアル工事が開始され、同年12月に新たに無料で楽しめる施設としてリニューアルオープンしました。
この改修工事によって、
- 飛行機の仕組みや空港の裏側を伝える展示の充実
- キッズスペースの増加
が行われ、それまでとは展示内容が一変しました。

リニューアルで、どのように変わったの?
というわけで今回は、セントレアフライトパークの見所を紹介していきます。
この記事を読んで、訪れる際の参考にしてみてください!
目次
セントレア フライトパークまでのアクセス
セントレアへのアクセスは、名鉄電車で行くのが簡単です。
名鉄名古屋駅(運賃890円)、金山駅(運賃830円)から名鉄の中部国際空港行き特急電車に乗って、30分ほどで到着します。
ここから、フライトパークのあるフライト・オブ・ドリームズに向かいましょう。
駅に到着後、第1ターミナルとは反対方向へ歩いていき、外に出て右側の方へ歩いていってください。
真っ直ぐ行くと、東横インなどのホテル街に行ってしまうので注意。
飛行機が描かれた、この大きな建物が目印です。
駅からこちらの建物までは、歩いて10分。
通路を歩いた突き当たりを右に曲がれば、フライトパークに到着します。
セントレア フライト・オブ・ドリームズ
こちらが、フライト・オブ・ドリームズです。
2018年の10月にオープンした複合商業施設で、セントレア第2ターミナルに併設されています。
写真は2Fにあるフードコート。
ボーイング社の本拠地であるアメリカのシアトルの市場をモチーフにしています。
テラス席からは、巨大なB787の飛行機を眺めることができます。
入口を入ってすぐの所にはスターバックス。
シアトルをモチーフにしているから、あって当然といえますね。
店内にはソファー式の椅子があるテラス席を完備しています。
スターバックスの所から、エスカレーターで下がっていくと、通称シアトルテラスと呼ばれるフードコートに着きます。
この日は平日ということもあって、一部の店舗が閉店していて寂しい状況でした。
しかし、テーブルには1席ごとにコンセントが備えられていて、尚且つFree Wi-Fiも完備していて、パソコン作業をするには完璧な場所です。
実はセントレアでは、
- シアトルテラス
- 第1ターミナル 4Fフードコート
において、リモートワークの為のフリースペースとして上記2ヶ所を無料で開放しています。

フードコートということで、無料で飲料水も飲めます。
但し、少しカルキ臭い味なのでそのつもりで。
名古屋市からは遠いですが、平日は利用者が少なく作業に集中しやすいという利点もあるので、おすすめのワークスペースです。
セントレア フライト・オブ・ドリームズ フライトパーク
2021年の3月から、改修工事のため長らく休業期間に入っていたフライトパーク。
改修中は飛行機の近くに行くことはできませんでしたが、テラスから見学はできました。
ご覧のように改修される前は、飛行機を利用したプロジェクトマッピングのショーが開催されていて、テラスから見るとまるで飛行機が飛んでいるかのような演出で楽しませていました。
他にも、写真のような光に向かって紙飛行機を飛ばして光らせるアトラクションがあって、大人から子供まで楽しめる施設だったのです。
そんなフライトパークも2021年12月23日にリニューアル。
リニューアル後は、飛行機の魅力やセントレアの歴史や裏側に関する展示や、子供達が自由に遊べる遊具施設が設置され、入場無料で楽しむことができます。(入場者が多い際は入場制限あり)
大人は飛行機について深く学び、子供は遊具で遊びながら飛行機の迫力を知るといったように、家族連れにとっては理想の場所です。
フライトパークの入口は地下1階。
入口にはボーイング社公認のボーイングショップがあります。
日本初のボーイングのオフィシャルショップで、ボーイングに関するオリジナルグッズを販売。
こちらは、改修工事前と変わっていません。
飛行機の周りには、航空機の仕組みに関する解説が、細かくわかりやすく解説されていました。
ここからは、その見所を紹介していきましょう。
フライトパークB787 展示機の解説パネル
B787は、ボーイング社で製造された最新型の飛行機で、通称「ドリームライナー」と呼ばれ親しまれていて、主に中長距離の国際線や国内線の人気路線で使用されています。
ここで展示されている航空機は、シアトルにある工場で1番最初に製造された航空機です。
今までと同様に飛行機の間近に行って見学できたり、コクピットの見学も可能で、リニューアル後はエンジンを間近に眺めることもできるようになりました。
プロジェクトマッピングのような、派手な演出はありません。
それに変わって、今まで以上に飛行機に関して詳しく知ってもらう事に焦点を当てた展示に生まれ変わりました。
フライトパークB787 旅客機についての解説
飛行機の横には、ボードを使用して飛行機の各位置の秘密や仕組みを、わかりやすく解説しています。
細かく説明していくとまわりくどくなってしまうため、ここでは簡単に紹介していきましょう。
こちらは、飛行機の燃料や翼の仕組みを紹介でした。
飛行機で使用されている燃料や給油方法や、飛行機の翼がどうなっていて、どのような役割を果たしているかを知ることができます。
展示されている飛行機はZA001と呼ばれ、B787の試験初号機です。
ここでは、ZA001の詳細と、テスト飛行に携わった2人のパイロットについて紹介しています。
こちらでは、B787で使用されている機体の材質の紹介や、機内の快適性がそれまでの飛行機とどれだけ違うのかを解説してます。
従来より軽量化され、腐食しにくいので、整備時間の短縮に成功しました。
機内での気圧の変化や乾燥も少なくなり、乗客を悩ませた離着陸時の耳の負担を減らすことにも成功。
窓は電子カーテンになり、日差しを遮断しながら外の景色を楽しめるようになりました。
僕も海外に行った際に何度か搭乗しましたが、本当に快適に過ごせましたね。
実は、ボーイングで使用している航空機の巨大部品は、三菱重工や川崎重工、スバルといった大手企業で生産されているのです。
愛知県の各工場で生産された後、部品は船によってセントレアに輸送されます。
そして写真にあるドリームリフターという飛行機に載せられ、本社のあるシアトルに空輸されるのです。

セントレアの駐機場では、運がよければドリームリフターの機体を見れます。
大体いつも国際線の駐機場の近くにいますね。
そんな訳で愛知県は、ボーイングにとって重要な位置を占めるのです。
フライト・オブ・ドリームズのフードコートがシアトルテラスとなったのも、それが関係しているのでしょうか。
こちらは飛行機の前輪です。
ここには、開発に関わった関係者のサインが書かれた機体の壁と、ライトとセンサーについての説明がありました。
ちなみに、B787の電気は全てLEDを使用しています。
こちらでは飛行機の扉とギア、乗客の荷物を収納する貨物室がどのようになっているのかを解説しています。
フライトパークB787 主脚とコンテナ
こちらは飛行機の主脚部分です。
当たり前ではありますが、間近で見るとかなりの大きさでした。
いつも飛行機は遠目でしか見ないですから、目の前でこれだけの大きさというのがわかると、それだけでびっくりしますね。
主脚から真上を眺めてみると、脚と機体がどのように繋がっているのかを見る事ができます。
細かい配線やネジ等の部品が細かく貼り巡られているのが、はっきりとわかりました。
以前の飛行機より整備は楽になったと言われてますが、こんな複雑な配線を点検している整備士さんって凄いなと改めて感心していまいます。
この巨大な車輪が、上空で動いているのを想像するだけでもワクワクしますね。
そしてこちらは、実際に使用されているコンテナです。
乗客がチェックイン時に預けた荷物は、このコンテナに入れられてターミナル〜飛行機間を移動します。
フライトパークB787 間近で見れるエンジン
今回のリニューアルで、飛行機のエンジンを間近で真っ正面から見ることができるようになりました。
展望台の階段を上がっていくと、目の前に巨大なエンジンが。
中々このような形で見ることは無いので、貴重な経験ですね。
エンジンにはこのように、中心に渦巻のような模様があります。
これが飛行中に回転することによって、飛行中に鳥がエンジンの中に入ってきてしまう事故を防ぐ役割があるのです。
フライトパークB787 コクピットの見学
改修前と同じく、B787のコクピットに入って見学ができます。
狭いスペースなので、混雑時には入場制限を行なっているので注意。
混雑状況は上記の階段の入口にあるので、最初に確認したらゲートを通って階段を登ります。
このように、真後ろからコクピットがどのようになっているのかを見学できます。
レーダーが凄く見やすくなっていて、スイッチがたくさんあるイメージのあったコクピットは様変わりしていました。
操縦桿やペダルなど、どこに何があるのかという解説がコクピット前にあるので、それを参考して見学しましょう。
コクピットの後ろでは、ボーイングの開発者やパイロットによるB787への思い入れを語ったインタビュー映像が流れています。
フライトパーク セントレアの歴史と空港で働くスタッフの紹介展示
ここでは、セントレアの開港から現在までの歩みや今後の将来設計や、空港ではどのような人が働いているのかというのをわかりやすく紹介しています。
以前この場所は、このようにデジタルマッピングを使用してボーイング社の工場で飛行機が製造される過程を演出するアトラクションがありました。
改修前とは一転、改修後はこのようにシンプルな造りになりました。
こちらの写真は、ボーイング社の飛行機模型です。
展示スペースの入口には、JALで使用されていたSKY PREMIUMのシートがあって、自由に腰掛けることができます。
座席の横には、機内食を運ぶカートがあって、自由に動かすことも可能。
実際に腰掛けてみたら、予想以上に快適でした。
展示ようなので、リクライニングやライトは動かないので注意。
座席には近鉄特急ひのとりで見た、バックシェルが設置されていました。
こちらの展示ゾーンでは、2004年にセントレアが開港してから現在に至るまでのあゆみと、今後の展開について紹介されてました。
ここでは、パイロットやCA、グラウンドスタッフなど空港で働く人達の紹介をしています。
空港で働く車や、管制塔や気象台、滑走路の整備方法や防災や警備に関する紹介もあります。
フライトパーク キッズエリア
フライトパークには、子供向けのキッズエリアがあります。
空港をイメージしたこちらの遊具は、安全に遊べるように遊具も足元も、怪我をしにくい素材が使われてました。
こちらは、「もくもクラウド」という雲をモチーフにしたアスレチックです。
トランポリンやスライダーもあって、まるで雲の上を歩いているような感覚になれるこの施設。
遊ぶのは有料で、1回300円、1日500円で遊べます。
ただ、3歳から12歳までの子供が対象なので、保護者以外の大人が楽しむことができないのが残念です(悲)。
機体の真下には、公園の遊具でもお馴染みのターザンロープがありました。
飛行機の真下で、こうした遊びができるなんて、中々体験できないですね。
フライトパーク フライトシュミレーター
改修工事をする以前からあったフライトシュミレーターは、変わらずに存在しています。
体験したいなら、予約優先になっているので、事前の予約は必須です。
シミュレーターの操縦は、
- 15分で3,300円
- 写真撮影で1,500円
となっています。
この日もすでに予約は埋まっていたみたいで、「満席」と書かれた札が掲げられてました。
人の気配はありませんでしたが、どうやら今でも大人気みたいです。
セントレア 第2ターミナル
2019年の9月にオープンした、LCC(格安航空会社)専用のターミナル。
フライト・オブ・ドリームズからさらに通路の奥の方に行ったところにあります。
国内線の他に、エアアジアジャパンや香港エクスプレスといった飛行機が就航して、台北や香港までの国際線を運行していましたが、エアアジアジャパンは昨今の社会情勢によって2021年に破産。
その他の第2ターミナル発着の国際線も運休中で、現在は国内線のジェットスタージャパンだけが使用する寂しい状況になっています。
この日出発した便は沖縄行きが1便、福岡行きが2便の計3本でした。

第2ターミナル内に1件だけあるお土産店も、昼の12時頃にお店を閉めてしまいました。
特別なものは無く簡素な造りですが、入口の前の休憩スペースでは全ての席にコンセントが付いていて、しかもWi-Fiが通るので、ちょっとしたリモートワークをするのにおすすめです。
利用の際は、駅から歩いて20分近くかかるので、時間に余裕を持って出かけましょう!
まとめ
2021年末にリニューアルされたセントレアフライトパーク。
実物大の飛行機を間近で見れるだけでなく、飛行機の仕組みに関してやセントレアではどのような人達が働いているのかなど、飛行機に関する幅広い知識を無料で知ることができるとても有益な施設です。
飛行機が大好きな人や、飛行機に興味がある子供を持つ家族にはおすすめの施設で、名古屋市内から電車で30分かけて行く価値は十分にあります。
飛行機の大迫力を、是非生で体感してみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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